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ワンランク上の自分を目指す筆跡改善術

日本筆跡診断士協会認定 筆跡診断士
滝口 弓美子

大きな人になりたい!~その2~

第5回で『大きな人になりたい!』というテーマを取り上げましたが、書いている筆跡は異なりますが、同じように思っている方が多く見受けられるので、今回も第二弾として、同じテーマを取り上げてみます。
前回取り上げてみて、やはり、多くの方が、社会活動、家庭における対人関係に関心が高いことがわかりました。
『全てを受け入れられる大きな人間になりたい』、『人に頼られる人になりたい』、『豊かな人間になりたい』等々の声が聞かれ、大人として、人に甘えるばかりでなく、受け止める力、心の広さを挙げる方が多いようです。前回の『大きな人』になるための筆跡アドバイス(具体例は第5回参照)では、
①弧を描くように書く『大弧型
②『岡』などの第1画目と2画目を開けるように書く『接筆開型
③へんとつくりの間を広げる『開空間広型
を提案しました。
今回は、Tさんの例を挙げて、さらに『大きな人』になるための筆跡改善をしていきましょう。


Tさんは、上に立つ立場にあるけれど、なかなかうまくいかないのが悩みで、全てを受け入れて立場を全うし、大きい人間になりたいと考えています。
Tさんの筆跡は、筆跡診断を知らない人が見ても感じると思いますが、とてものびのびとして、良い字です。前回の『大きな人』になる要件の中のひとつである『接筆開型』の筆跡特徴も持ち合わせていますし、他にも、
◆積極的(『天ツマリ型』)
◆責任感が強い(『はね強型』)
◆バイタリティ、行動力あり(『大字型』)
と、社会人として重要な要素を兼ね備えた筆跡です。仕事はしっかりやりますが、相手に威圧感与えることなく朗らかなタイプで、職場でも頼りになる存在であることでしょう。

しかし、その中で、上に挙げたアドバイスの③にあたるへんとつくりの間がやや狭い(『開空間狭型』)のが気になります。もう少しゆったりとした空間を作ると人を受け入れる余裕が生まれ、ヒト、モノ、カネの流れを良くします。

また、Tさんのもうひとつの改善点として、字の書き始めのひねり(『起筆ひねり型』)を素直に書き出すことです。この『起筆ひねり型』は自分の意見をしっかり持ち、自己主張ができるという点では長所ですが、他人の意見を聞き入れるという観点からみると改善すべき点となるでしょう。 全体的にみて、とても良い筆跡をしているので、少しの改善で行動パターンが変えられそうです。 また、懐深く、心の広い『大きな人』となるためには、以前掲載いたしました『暮らしに役立つ筆跡診断』の<2008年4月号>でご紹介した『深奥行型』も大切な要素となりますのでご参照ください。


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