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自然体験

自然体験 | 組合員レポート

山村たいけんin東白川
クリスマスクラフト体験と花餅作り(三河地区)

平成25年12月7日(土)くもり一時雨
参加者 25組54名

  • 案内人/川尻秀樹さん
    技術士(林業部門)、樹木医、森林インストラクター、きのこアドバイザー。
    現在、NPO法人ツリークライミングジャパン副理事長、NPO法人メタセコイアの森の仲間たち顧問など、多方面で活躍中。
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旧暦では大雪の候、いよいよ本格的な冬の訪れを感じさせる灰色のくもり空を車窓に眺めながら東白川村へ。豊かな自然の恵みに感謝しながら、まもなくやってくるクリスマスとお正月の準備を楽しんだ。

10:40~

開会式&木のお話

 「こもれびの館 母屋」にて開会式。本日の司会進行は、東白川村こもれびの里スタッフの村雲和裕さん。初めに案内人の川尻秀樹さんが紹介された。「この建物は、主に東白川村村有林で育った木で作られています。大黒柱はヒノキ、梁はアカマツです。今日はなるべく地元や村の中の素材を使って作ったり、食べたりする体験をしてもらいたいと思っています。東白川村は全国でも珍しい寺のない村。今日はこの土地にちなんで、昔から神道で神聖とされてきたヒノキやスギを使ってクラフトを作りましょう」とあいさつ。
ヨーロッパでリースに使われるのはホーリー(セイヨウヒイラギ)やヤドリギで、これは常緑樹が永遠の生命の象徴であり、日本でもサカキやソヨゴといった常緑樹は邪気を祓って願い事を叶えると信じられている。ヒノキは重要な建築材とされ、スギはまっすぐ育つので神が降りてきやすいと信じられてきた。そのため神社のご神木になったり、杉玉(新酒を仕込んだ時に店の軒先に飾る酒林)を作ったり、酒を仕込むのも杉の樽だ。ヨーロッパなどでヤドリギが育つ常緑樹のオークにウイスキーを仕込むのも代々繁栄を願ってのこと。人種が違っても、昔から特定の樹木が神聖視されてきたことなどを、川尻さんのわかりやすい解説から学んだ。

手作りのミニ杉玉で、スギの解説をする川尻さん
11:10~

クリスマスリース作り

 「こもれびの館 丸太小屋」へ移動し、クリスマスリース作りの体験。こもれびの里スタッフの安江伸江さんより作り方のポイントを教えてもらい、さっそく挑戦。使うのは先ほどの話に登場した常緑樹のヒノキ。ワイヤーを芯にして、ヒノキの枝をくくりつけていく。「ヒノキの葉っぱの裏には小さなYの字がいっぱい見えますよ」川尻さんの解説に、「本当だ!知らなかった!」と大盛り上がり!真っ赤なリボンを全体に巻いて、マツボックリやドライフラワーをホットボンドでくっつけたら完成!
「キリスト教の信者でもないし、と今までリース作りの講習はなんとなく敬遠していたが作ってみたらすごく楽しかった(70代女性)」

家族みんなで作ったよ!
12:00~

スギのオブジェ作り

 続いてもう一つクリスマスの飾りに挑戦。麦わら帽子のような形をした金網にスギの枝を差し込んでツリーのようなオブジェを作る。ボール形の金網に杉の枝を差し込んで作る杉玉の手法を使っている。川尻さんから雄花と雌花の見分け方を学び、花粉症の人は花粉の飛びそうな雄花に注意!とレクチャーを受け制作へ。隣のグループ同士でお互いの作品を称えあい、参加者同士交流しながら和気あいあいと進み、完成した頃、東白川村の安江眞一村長が歓迎のあいさつに!うれしいサプライズに参加者も感激。
 「スギというと、花粉の悪いイメージしかなかったが今日の体験で断然イメージアップ!(30代男性)」

迫力あるオブジェができた
12:50~

山の幸バイキングの昼食

 薪ストーブのある「レストラン味彩」で山の幸バイキングの昼食。栗おこわや猪汁・鶏ちゃんなど東白川の郷土料理や、地元の手作りこんにゃく・豆腐など特産品も盛り込まれた12種類のメニューのほか4種類のカレー、特産のクリやバターナッツ(カボチャ)・リンゴジュースなどを使ったオリジナルスイーツが3種類。心がこもった地産地消の手作り料理に参加者は大満足!

14:00~

花餅作り

 午後は囲炉裏のある「こもれびの館 母屋」にて正月飾りの花餅作りに挑戦。
まずは川尻さんから花餅の風習や材料について学ぶ。花餅の始まりは諸説あり、生花が少なくなる冬場に餅を花に見立てて華やぎを演出したとか、お金を稼ぐ象徴として繭に見立てて蚕の豊作を願ったなどといわれているそう。「今日の花餅作りに使うのは、ネジキ(カツウルシ)の枝。今年伸びた枝だけが赤く、花餅が映えるため好んで使われます。台座にはコナラやクリやサクラ、台座の飾り用にはナンテンの実、ヒカゲノカズラ、マツボックリを準備しました。ナンテンは難を転ずる、マツは神様を待つという意味があります」。さまざまな願いが込められ伝承されてきた文化に感慨深く聞き入った。
早速、ビーツ(赤ダイコン)のおろし汁で着色した赤ののし餅と、白ののし餅を包丁で小さく切って枝に巻きつけていく。子どもからお年寄りまで誰でも簡単にでき、そのうえ味わい深い。
「3月にほこりを洗って油で揚げてひなあられにすると聞いたのでやってみたい(50代男性)」

お父さんと一緒に作った思い出忘れないでね
15:00~

餅つき体験&白川茶で一服

 最後に、こもれびの館の土間で、石臼と杵を使った昔ながらの餅つき体験。男の子たちが興味津々で、何度も何度も列に並び「よいしょ!」の掛け声に合わせて、うれしそうに餅つきを楽しんだ。

子どもたちが大奮闘
15:35~

閉会式&記念撮影

 「昼食の時に雨が降りましたがすぐ晴れました。晴れ晴れとした気持ちでお帰りください。第二のふるさととして、またぜひ訪れてくださいね」という川尻さんの言葉で閉会。家に帰ってからもリースを飾って笑顔の輪が広がり、花餅作りの思い出話に花を咲かせてもらえますように。
「普段、クリスマスやお正月の飾りの意味をあまり考えず、飾るものとして迎えていたが、いろんな意味があることを知り迎える気持ちが変わりそう(40代女性)」

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