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自然体験

自然体験 | 組合員レポート

山村たいけんin東白川
ミニチュア草盆栽作り体験&栗拾いと栗きんとん作り体験(名古屋地区)

平成25年9月21日(土)快晴
参加者 25組62名

  • 案内人/栗谷本征二さん
    岐阜県森林・里山インストラクター、日本ネイチャーゲーム協会指導員、NNN(ネイチャーネットワーク中津川)代表、中津川市観光協会自然花部会代表・常任理事、日本山岳会自然保護指導員。
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サルナシ、ガマズミ、ナツハゼ、ヤマボウシ...暑さも一段落、東白川村は実りの秋まっさかり。思わず深呼吸したくなる澄み切った空気と雲一つない秋晴れのもと、初秋の里山を思う存分楽しんだ。

10:35~

開会式

 東白川村こもれびの里丸太小屋にて、東白川村の村雲和裕さんより本日のスケジュールと村の紹介。「岐阜県には現在、村は二つしか残っていません。一つは白川郷で有名な白川村。もう一つがここ東白川村です。あるのは自然だけ。人口2,500人、イノシシの数が人口より多く、栗の収穫時期はいつもイノシシとの競争です。今日はそんな自然を楽しんでください」。続いて案内人の栗谷本征二さんが自作の鼻笛で『大きな古時計』を演奏しながら登場。「これは地元の木の端材を使って作った鼻笛です。私たちの身の周りにあるものは、すべて材料であり宝物です」とあいさつされた。

10:45~

植物のことを知る

 「これは何だかわかりますか?」栗谷本さんが取り出したのは紫色の小さな実がついた枝。参加者が首をかしげていると「これはナツハゼと言って日本の野生のブルーベリーです」。栗谷本さんが言った途端「えーっ!?」と会場がどよめいた。実を味わうと、ブルーベリーそっくり!続いてシロモジの葉を折って猫の顔を作ったり、ソヨゴの葉の裏をライターで炙ると「アツイ!」と言う?面白実験をしたり。

火で炙るとソヨゴの葉が「アツイ!!」って言うんだって

 ほかにも、クズの蔓には人間でいう関節のようなものがあり太陽の方向へ葉を移動させること。アセビは毒性があるので昔肥溜めの中に入れて殺虫剤の代わりにしたこと。ヤマブキの木の芯は白く発泡スチロールそっくりで魚釣りの浮きに使えること。ススキが茅葺屋根に使われるのは地中のガラス質を吸って茎をコーティングしているので腐りにくく丈夫だから。コウゾの樹皮は紙漉きだけでなく昔は紐代わりに使ったこと......身近な植物の雑学を、五感を使って聞く話はどれも興味深く、参加者は皆熱心に耳を傾けていた。
「あと1時間ほど聞いていたいくらいためになるお話だった(70代男性)」「学校の理科の授業では教えてくれないことばかりで面白かった(中1女子)」

11:30~

草盆栽作り

 いよいよお待ちかね草盆栽作り。材料となる植物の苗は、すべて栗谷本さんが種から育てたもの。クリ、アベマキ、クマヤナギ、イチョウなど愛知県へ持ち帰っても枯れないものばかり厳選してくださった。15、6種類の中から2種類ずつ選んで小さな鉢に入れヨウ土とケト土で植えていく。ケト土の表面に苔を植えたら終了。育て方で注意することは晴れた日の午前中は日に当て、冬でも1週間に一度は必ず水やりをすること。鉢の受け皿に水をためたままにしないこと。苔は液肥を葉に散布すること、などを教わった。

「まずは相手(植物)を知ることが上手なつきあいの第一歩」と栗谷本さん

 「植物は自らをデザインしていく力があります。こうでなければならないという意識を捨てて、その姿を楽しんでください」栗谷本さんのお話は自然との付き合い方を通じて、私たちの生き方を考えさせられるエッセンスがちりばめられていた。
「家に帰ったら、今日植えた植物のことについて調べようと思った(小4男子)」

草盆栽の出来映えに大満足!
12:30~

山の幸バイキング

 お昼は山の幸バイキングの昼食。栗おこわや鶏ちゃんなどの郷土料理や、トマトのフライやトマトポタージュなどのオリジナル料理、地元の手作りこんにゃくなどの特産品も盛り込まれた11種類のメニューのほか4種類の自家製カレー、プリンやシフォンケーキなど3種類のオリジナルスイーツ。「素材の良さと作り手の愛情が伝わってくる料理ばかり(50代女性)」

13:50~

栗拾い体験

 「今年は台風後、実がなかなか落ちないなどの影響もあり豊作とはいえませんが、楽しんでください」と、村雲さん。腰に籠をつけて茶畑の間を歩くこと5分。栗畑に到着すると、畑の真ん中にはイノシシを捕獲するケージが置いてあり、あちこちにイノシシの食痕も発見。イノシシとの競争ぶりがうかがえた。拾った分だけ参加者で山分けなので、張り切ってスタート。賞品がかかった大きい栗・小さい栗コンテストの栗探しも熱戦が繰り広げられた。

大きな栗を見つけてご満悦
15:00~

栗きんとん作り

 栗きんとん作りに挑戦。ナビゲーターは東白川村の栗きんとん作り名人安江伸江さん。砂糖と栗だけの自然な味わい、混ぜて絞るだけの簡単なレシピ。シンプルイズベスト!白川茶と一緒に味わって、おみやげの分まで作って大満足。

協力もおいしさの秘訣
15:40~

閉会式

 コンテストの結果発表!大きい栗1位は38.3g、小さい栗1位は2.1g。それぞれ5位まで、栗谷本さんから手作りのバードコールやトロンボーン、手作りおもちゃなどの賞品が手渡された。「リズムが速い世の中で、今日の体験が視点を変えるきっかけになれば幸いです。植物が育つには水・太陽・肥料ともう一つ声掛けが大事。目を掛け、声を掛けた鉢は立派に育ちます」と栗谷本さんがあいさつ。体験を通じて、自然をありのまま受け止め、生かすことを学んだ一日となった。
「植物に対する見方が変わった。頭の中が一新された感じ(40代女性)」「草盆栽作りを通じて、何でも考えすぎない方がいいと気づいた(60代女性)」

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