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自然体験

自然体験 | 組合員レポート

山村たいけんin東白川
X'masミニツリーづくり体験と花餅作り体験(名古屋発)

平成30年11月25日(日)晴れ
参加者 18組40名

  • 案内人/川尻秀樹さん
    技術士(林業部門)、樹木医、森林インストラクター、きのこアドバイザー。
    現在、岐阜県立森林文化アカデミー副学長、NPO法人ツリークライミングジャパン副理事長など、多方面で活躍中。
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例年よりも暖かな11月晩秋。晴天に恵まれ、終わりゆく紅葉を愛でながら東白川村へ。澄んだ空気に包まれて、伝承文化を学びながら年末年始の飾り作りを楽しんだ。

10:30~

開会式

 バスで東白川村こもれびの里へ到着すると、囲炉裏と薪ストーブのある「こもれびの館 母屋」にて温かい白川茶をいただきながら開会式。同村の村雲和裕さんより、東白川村の安江良浩参事が紹介され、歓迎のあいさつを頂戴する。「東白川村は9割が山林で、村の特産はそのほとんどを占める東濃ヒノキです。白川茶は静岡茶にも負けない味で有名です。寺がない村としても知られ、葬式も神道です。最近はツチノコで知名度が上がっています。毎年5月3日に開催する"つちのこフェスタ"には人口よりも多い人が訪れます。今後もぜひ東白川村を訪れてください」。続いて村雲さんより本日のスケジュールが案内され、案内人の川尻秀樹さんが東白川村やクリスマス、木にまつわる雑学などをレクチャーされた。

10:45~

川尻さんのお話

 「東白川村は白川茶発祥の地としても有名。昔、この村に来ていたお坊さんが石垣に種を植えたのが始まりです。白川茶の名は長野の高遠から石工さんが出稼ぎに来て、おいしいからとお茶を持ち帰り、どこのお茶かと尋ねられた時、近くに白川が流れていたので白川茶と呼んだことに由来するといわれています。神道の村なので生まれいづる時も神道(お宮参り)、お亡くなりになると皆、神様になるといわれます。今日はそんな神の地の常緑樹であるヒノキを使ってツリーを作ります。ちなみにクリスマスリースには、もともと常緑樹のヤドリギと西洋ヒイラギが使われました。常緑樹は一年中枯れない事から永遠の生命の象徴であり魔よけに使われる。またその実がそれぞれ男女の生理の象徴で生命の誕生を意味しているんです。赤い実と言えば、あとで花餅に使うナンテンの葉はよく赤飯にのっていますが、あれは彩りや難が転じるという縁起担ぎのほかにも意味があります。熱い赤飯にのせるとナンジニンという成分が出て防腐効果がある事に加え、食べ過ぎの薬(かじるともどす)でもあったんです」。川尻さんの伝承文化に関するレクチャーに、参加者は大きくうなずきながら聞き入った。
「歴史や意味を知ると、興味深くなる。作る体験だけではないところがいい(60代男性)」

11:15~

X'masミニツリーづくり

 「置いてある赤い実はイイギリ。別名をナンテンギリといいますが、ナンテンではありません。南天箸の原料は大半がナンテンではなくナンテンギリです。マツボックリとヒノキの実は拾ったものではなく、すべて木からもいで乾燥させたのできれいです。マツは神を待つの意味もあります。見本通りに作るのではなく、ぜひ自分のオリジナルを作ってください」と川尻さん。

案内人の川尻さんに教えてもらいながら

 オアシスに四方からどんどんヒノキの枝を刺してツリーのようにこんもりと仕上げる。リボンや千日紅のドライフラワー、マツボックリ、大玉ビーズをホットボンドでくっつけてできあがり。
「縛られない、こだわらない自由な孫の発想に刺激を受けた(60代女性)」

ツリーの出来栄えに大満足の笑顔!
12:30~

山の幸バイキング

 薪ストーブのあるレストランにて「山の幸バイキング」の昼食。栗味ごはん、きのこ汁などの郷土料理や、アユの唐揚げ、トマトのフライなどオリジナル料理、地元の手作りこんにゃくなどの特産品も盛り込まれた12種類のメニューのほか、4種類の自家製カレー、サラダバー、トマト・バターナッツカボチャ・サツマイモを使った3種類の地産地消スイーツも大好評!
「トマトのフライすごくおいしかった。作り方を教えてほしい!(60代女性)」

13:40~

花餅作り

会話にも花が咲く

 午後は再び、「こもれびの館 母屋」の和室にて正月飾りの花餅作りに挑戦。
 まずは川尻さんから花餅の材料や風習について学ぶ。「花餅作りに使うのは、ネジキ(カツウルシ)やカエデやエゴノキです。ネジキは今年伸びた枝だけが赤く、昔から最高級。枝の曲がりや葉っぱも味のうちです」。台座にはサクラとケヤキが準備され、モチキビ、ナンテン、ヒカゲノカズラ、マツボックリで台座を飾る。これもすべて地元の素材だ。
 枝が整ったらビーツ(赤ダイコン)のおろし汁で着色した赤ののし餅と、白ののし餅を包丁で小さく切って枝に巻きつけていく。あっという間に華やかな花餅の完成!
「どんなことでもバランスが大事と気づかされた(60代女性)」

どこに飾ろうかな
14:40~

餅つき&白川茶で一服

 本日最後の体験は、こもれびの館の土間で、石臼と杵を使った昔ながらの餅つき。白餅とヨモギ餅を、老若男女の参加者も一緒に力強く手際よくつき上げた。つきたてのお餅はきなこやしょうゆをかけて、白川茶と共に。
「昔は家でもついた。50年ぶり!懐かしさいっぱい(70代男性)」

大人になっても覚えていてね
15:20~

閉会式

 「今日は地元の素材でいろいろ作る体験、食べる体験をしていただきました。いい山があるからこそいい水があり、いい空気がある。それによっておいしいお茶やお米もできる。春はワラビ採り、秋は栗拾いの体験にもまたぜひお越しください」と川尻さんが締めくくった。自然の恵みと伝承文化の大切さに気づいた体験となった。
「スタッフの皆さんの楽しくなるような雰囲気作りが心に残った。至れり尽くせりで大満足(50代女性)」「子どもと一緒に思い出に残る体験ができた(30代男性)」

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