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自然体験 | 組合員レポート

山村たいけんin東白川
桧の組木のX'mas用壁飾りと花餅作り体験(名古屋発)

平成29年11月25日(土)晴れ
参加者 19組39名

  • 案内人/川尻秀樹さん
    技術士(林業部門)、樹木医、森林インストラクター、きのこアドバイザー。
    現在、岐阜県立森林文化アカデミー副学長、NPO法人ツリークライミングジャパン副理事長など、多方面で活躍中。
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早朝のにわか雨の後、好天に恵まれ、終盤の紅葉を楽しみながら東白川村こもれびの里へ。師走を間近に控え、東白川村の素材でクリスマス用壁飾りと花餅を作る体験を楽しんだ。

10:35~

開会式

 バスで東白川村こもれびの里へ到着すると、囲炉裏と薪ストーブのある「こもれびの館 母屋」にて温かい白川茶をいただく。本日の案内人川尻秀樹さんより東白川村の今井俊郎村長が紹介され、歓迎のあいさつを頂戴する。「岐阜で村は二つだけ、白川郷の白川村とこの東白川村です。この村は明治時代の廃仏毀釈によって寺がなくなって以来今も神道の村として知られています。面積の90%以上が山林、東濃ヒノキの産地です。次のオリンピックで全国の木を使ってオリンピック村に一棟宿舎を建てる事業にエントリーし、昨日見事選ばれました。皆さんがこの村に来てくださることで村が潤い、山を育て、きれいな水、空気を都会の皆さんへ届けることができます」。

村長が歓迎に

 次に案内人の川尻秀樹さんが「東白川村は白川茶発祥の地としても有名です。朝、夕の霧がお茶をおいしくします。神道の村としても有名で、この村の葬式は神道式です。お亡くなりになると皆、神になるといわれます。今日はそんな神の地のヒノキを使ってクリスマス用壁飾りを作ります。リースと共に伝統的なクリスマス飾りとして知られる壁掛けです。ツリーやリース、スワッグなどに使われる常緑樹は古くから生命の象徴、魔よけとして利用されてきました。西洋ではクリスマスの4週間前から飾り付けが始まるとのことで、今日はちょうど4週間前です!」とあいさつされた。

11:05~

川尻さんのお話&クリスマス用壁飾り作り

 「ヒノキの枝と一緒に置いてある赤い実はイイギリ。別名をナンテンギリといいますが、ナンテンではありません。よく南天箸というのが売っていますが、あれもナンテンではなくイイギリが使われています。今日のマツボックリとヒノキの実は拾ったものは一つもなく、すべて木の上で採ってきたのできれいです。マツは日本では神様を待つの意味もあります。マツボックリは雨が降りそうだと縮むので天気のバロメーターになるんです」。参加者は、材料にまつわる川尻さんのお話に感心しきり。風習や伝統文化の意味なども知り、体験がより深まっていく。

川尻さんに学びながら

 ヒノキ材8本を四角に組んで、葉の付いたヒノキの枝をワイヤーで組み合わせ、ホットボンドでヒノキ材に接着。マツボックリやヒノキの実、ドライフラワー、オーナメント、リボンなどをあしらったら壁飾り完成!
「部屋でヒノキの香りも楽しめそう(60代女性)」「どう作ってもいい、正解のないところが楽しかった(60代女性)」「小学校の工作以来だったが夢中になった(60代男性)」

ヒノキ香る壁飾りが完成!
12:25~

山の幸バイキング

 薪ストーブのあるレストランにて「山の幸バイキング」の昼食。山菜ごはん、猟師仕立ての猪汁などの郷土料理や、アユの唐揚げ、天然にがりの手作り豆腐などオリジナル料理、地元の手作りこんにゃくなどの特産品も盛り込まれた11種類のメニューのほか、4種類の自家製カレー、サラダバー、白川茶・バターナッツカボチャ・リンゴを使った3種類の地産地消スイーツも大好評!
「猪汁やトマトのフライが絶品!(50代女性)」

13:35~

花餅作り

 午後は再び「こもれびの館 母屋」の和室にて正月飾りの花餅作りに挑戦。
 まずは川尻さんから花餅の材料や風習について学ぶ。「材料がいろいろ置いてあります。台座に飾るナンテンですが、熱い赤飯にのせるとナンジニンという成分が出て防腐効果があります。花餅作りに使うのは、ネジキ(カツウルシ)の枝でツツジ科の木。今年伸びた枝だけが赤く、昔から最高級。枝の葉っぱも味のうちです」。台座にはクリの木を使いモチキビ、ナンテン、ヒカゲノカズラ、マツボックリで台座を飾る。
 「花餅は昔、生花が少なくなる冬場に餅を花に見立てて華やぎを演出したり、養蚕農家が繭玉を木の枝につけて正月飾りにしたことから始まったといわれます。昔は白が基本。紅白になったのはまだ50~60年くらいの歴史しかありません」
 枝が整ったらビーツ(赤ダイコン)のおろし汁で着色した赤ののし餅と、白ののし餅を包丁で小さく切って枝に巻きつけていく。みるみるうちに紅白の花が咲き誇りお互いの花餅をたたえあい、参加者同士の交流も深まった。
「花餅は初めて見て初めて作った。やわらかいお餅をつけるのが面白かった。(20代女性)」

作るのも楽しく飾るのも楽しみ!
14:35~

餅つき&白川茶で一服

 本日最後の体験は、こもれびの館の土間で、石臼と杵を使った昔ながらの餅つき。白餅とヨモギ餅を「よいしょー!」の掛け声と共に力強く。つき上がったお餅はきなこやしょうゆをかけて、白川茶と共に。
「機械つきのお餅と違って昔の味がした。おいしかった(70代男性)」

参加者も餅つきを体験
15:10~

閉会式

 「今日は東白川村の材料をたくさん使いました。皆さんに体験していただくことが東白川村の財源となり循環していきます。第二のふるさととして、お友達も誘ってまた遊びに来てください」と川尻さんが締めくくった。里山での心温まる体験交流が、都会と山村をつなぐ1日となった。
「空気もおいしくスタッフも皆温かい。東白川村、本当にいいところだった(70代女性)」「植物の話も興味深く、体験はどれも大満足だった。別の季節にもまた来たい(60代女性)」

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