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自然体験 | 組合員レポート

山村たいけんin東白川 豆腐づくり&花餅づくり体験

平成16年12月11日(土) 快晴
参加者 10組36名

  • 案内人/川尻秀樹さん
    技術士(林業部門)、樹木医、森林インストラクター、きのこアドバイザー。現在、飛騨インタープリターアカデミー運営委員、NPO法人ツリークライミングジャパン副理事長、NPO法人メタセコイアの森の仲間たち顧問など、多方面で活躍中。
  • 花餅づくり指導/藤井茂樹さん
  • 豆腐づくり指導/村雲和裕さん
  • ※このページにある写真をクリックすると拡大写真を見ることができます。

山の木々も葉を落とし、そろそろ冬支度のこもれびの里。好天に恵まれたこの日、参加者はにがりを使った豆腐づくりと山里の冬の風物詩・花餅(はなもち)づくりに挑戦した。

10:10~

開会式

イベントが始まる前、参加者に聞いてみると...。「今日は豆腐づくりが楽しみで来ました。子どもの頃、田舎で大人たちがつくっていたのを見た記憶があって、ぜひ覚えて帰りたいですね」とご年配の女性は懐かしそうに話す。
晴天のもとに開かれた開会式では「今日は豆腐づくりと花餅づくりに取り組みます。豆腐は大豆と水が命。東白川村の湧き水は豆腐づくりに最高の水ですよ」と案内人の川尻秀樹さんがあいさつした。

←ぽかぽか陽気のなか、開会式であいさつする案内人の川尻さん。
10:25~

にがり豆腐づくり

にがりを使った豆腐づくりは、味彩工房に移動して行われた。
まず川尻さんが「豆腐をつくる材料は、地元で取れた"つやほまれ"という大豆、水は東白川村の豊かな森と林が育てたおいしい湧き水を使ってつくります。水がおいしいということは、それだけ豊かな森や林があるということです」と解説。そして、村雲和裕さんの指導で豆腐づくりの作業が始まった。
材料は水に一晩浸した大豆、水、にがり。まずミキサーに大豆と水を入れてすりつぶし、その汁を鍋で焦げ付かないように煮立てていく。沸騰したら下に器をおいて、木綿のさらし布ごしに汁を流し込む。熱いうちにさらし布を手で強くねじり、汁を絞り出すが、ここはお父さんの出番。熱さに負けず力強く絞る姿が、各グループで見られた。絞って出てきたのが豆乳。さらし布に残ったのがオカラだ。
さらに、豆乳を土鍋でゆっくり加熱していく。そのうち表面にまくができるが、これが湯葉(ゆば)。試食した子どもたちも「甘くておいしい! もっとほしい」。食べてみると、豆の香りとともに甘みが感じられた。
次に温度を計ってから、豆乳の凝固剤となるにがりを入れる。ゆっくり「の」の字を書くように軽く混ぜていく。ふたをして固まるのを待てば、でき上がりだ。
その待ち時間にクイズが出題された。「一丁の豆腐に、何粒の大豆が使われているでしょうか?」。みんな元気に手を挙げて答えるが、なかなかあたらない。最後に「300!」と答えた女の子が正解。正解者には大豆や豆乳が贈られた。
そして、待つこと約10分で完成。グループごとにできばえはさまざまだが、皆さんどこか誇らしげ。土鍋の中にでき上がった豆腐は、お玉ですくって小分けして食べる。「今日は大豆の味がよく分かるので、塩だけで食べてみてください」と村雲さん。豆腐は昼食のとき、試食することに。

←子どもたちもお手伝い。豆汁が焦げ付かないように丁寧にかきまぜると、少しずつ風味が出てきた。
←「愛情」をこめて、木綿のさらし布をギュッギュッとしぼる。
←でき立ての豆腐を試食。味はいかがかな?
12:00~

できたて豆腐&山の幸バイキングの昼食

レストラン味彩での昼食は山の幸バイキング。ざるに入れてざる豆腐、鉢に盛って寄せ豆腐など、思い思いのスタイルで、自分たちでつくったできたての豆腐を食べる。「うわっ、おいしい!」の声があちこちで聞こえた。

13:15~

花餅づくり

午後からの花餅づくりは、丸太小屋に移動して行われた。花餅は東濃地方はじめ各地に伝わる冬の風習で、ツツジ科のネジキ(地方名はカツウルシ)を土台に、赤・白の餅をちぎって花のようにつけていく。冬は家に飾ってひな祭りの頃、餅をアラレなどにして食べるそうだ。
作業の前に川尻さんが「伸びた若い枝は赤い色で、生長とともに色が落ちますが、これは春先から枝を切って、花餅用に準備していたものです。花餅用では最高級のものですね」と説明した。
木の土台に付けるのは、できたてのまだ柔らかい紅白の餅。餅を包丁で細かく切ってから枝に付けていく。餅の表面には取り粉をまぶしてあるので、そのままでは枝に付けにくい。餅の一部を指でちぎって、餅の粘着力で付けるのがコツだ。
餅を切る役、付ける役と仕事を分担するグループもいて、子どもたちも熱心に餅を枝に付けていた。
はじめ寂しげだったネジキの枝も、完成が近づくにしたがって、赤と白の花が咲いたようで華やかに。餅をリング状にして、枝にぶらさげたり、仕上げにドライフラワーや松ぼっくりなどを付けてアクセントにする人も。土台や切り株の上に鏡餅を置けば、正月も使えますよ」と藤井茂樹さんがアドバイス。各自が工夫して、世界にたった一つだけの花餅をつくり上げた。

←少しずつ土台の枝がにぎやかになっていく。
←子どもたちも工作感覚で、楽しげに花餅を作っていた。
14:10~

餅つき&白川茶で一服

イベントの仕上げは杵と臼を使った餅つき。今回は白餅と豆餅の2種をつくる。子どもたちから先に順にペッタンペッタンとついていく。少し疲れてきたところで、大人に交代。力強く杵で餅をついていた男性は「いやぁ、もう何十年ぶりですよ。「いいストレス解消になるね」と笑顔だった。地元産の白川茶を飲みながら、できたての餅をほおばった。

15:05~

記念撮影&閉会式

最後は自作の花餅を持っての記念撮影。感想を聞いてみると、「花餅づくりでは、昔の風習やつくり方を教えてもらえて、ほんと面白かった」との声も。
花餅のほかお土産の豆乳や大豆を手に、参加者たちは満足そうにこもれびの里を後にした。

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