愛知県共済

組合員サービス

自然体験

平成15年

自然体験 | 組合員レポート

山村たいけんin東白川村 「鉄ちゃんと春を遊ぼう! 春を味わおう!」

平成15年4月27日(日)快晴
参加者/9組39名

  • 案内人/鉄崎幹人さん(タレント)
    名古屋きってのアウトドア派のタレントとして、CBCテレビ「アウトドアバラエティ野遊大全」他、同局「そこが知りたい特捜!板東リサーチ~生き物なごや紀行~」などの案内役として出演。自然をテーマにした講演やコンサートでも活躍中。
  • 山野草摘み&野草料理講師
    篠原旭子さん(野草薬草料理研究家)
  • 山野草摘み&木工クラフト講師
    藤井茂樹さんほか東白川村の方々
  • ※このページにある写真をクリックすると拡大写真を見ることができます。

赤紫色のミツバツツジや白いアセビの花など、季節の木々と花々が新緑に映え、東白川村は春真っ盛り。快晴の空のもと、山野草摘みと試食、木工クラフト、そして餅つきで自然体験を満喫した。里山を歩き、野草やクラフト用の枝木に触れ、舌で味わい...。春を胸いっぱいに体感できた。

10:05~

開会式

イベントが始まる前、講師の篠原旭子さんからタンポポ笛の鳴らし方を教わった子どもたち。真っ先に音が出た男の子は得意顔。早く到着した人たちは開会式前からすでに野遊びモードだ。受付では山野草摘みの手引き書が参加者に渡され、篠原さんが用意したタンポポコーヒーがふるまわれた。また周辺ではカケス、モズ、ウグイスなど野鳥の鳴き声とともに、木々に止まる姿も見られた。

開会式では「今日は天気もよく、僕たちが気持ちいいように、鳥や植物もうきうきしていると思います」と鉄ちゃんこと鉄崎幹人さんが元気にあいさつ。篠原さんは「野草は、全部採らないで残すようにしましょう。命を山に残しておくと、それがまた次の命を育ててくれる」と山野草摘みの心構えを伝えた。

山菜採り名人、東白川村の藤井茂樹さんは「足下にも気をつけて。毒草もあるので知らない野草には触らないで」と注意。鉄ちゃん、藤井さんたちを先頭に全員で山野草摘みへ。

10:20~

山野草摘み&試食

裏山に入った参加者たちは軍手をはめ、腰カゴをつけた万全のスタイルで、山野草摘みを開始。最初の山菜はタカノツメという木の芽。藤井さんは「タカノツメは成長が早いので、枝を切って若い芽を摘むことが間伐にもなる」と説明。別の場所では「ウルシとタラの芽は似ているので注意して」と、触るとかぶれるウルシを指さしながら篠原さんがアドバイスする。ポイントごとの説明に近くの参加者は立ち止まって耳を傾けた。

山道で、ひらひら舞うギフチョウを発見した人は大喜び。茶畑の周辺ではリョウブ、ウシハコベ、ヒメジョオン、日当たりのいい南側斜面の土手にはワラビなどの山菜も見られた。茎の断面が正方形のカキドオシを手にした篠原さんの「これは糖尿病や結石に効能がある野草ですね」との話に、うなずく参加者たち。オオバコ、ヨモギ、スイバなどおなじみの野草もあり「これも食べられるの?」と驚く人、たくさん採りすぎて「これ全部は食べれんよ‥」と心配する子もいる。スイバをかじって「すっぱい」と顔をしかめる男の子、「生でも意外とおいしいね」とお母さん。貴重なノウドは1グループが1つずつ摘んでいった。

子どもたちはすでにハイキング気分。コース途中の烏骨鶏とパンダウサギがいる小屋でエサを与えたり、モグラの死骸を見つけたりして走り回る。林で野鳥のオオルリを見つけた鉄ちゃんがみんなに教えてくれ、じっと林を見つめる一幕も。

山野草を摘みながら、野鳥や小動物など里山の自然に触れた1時間。食べる分、持ち帰る分を手早く分けると、今度は試食タイム。「摘み立てはアクが少なくて、食べやすいですよ」と篠原さん。早速、各自で衣を薄めにつけて油で揚げてみる。抹茶に塩を混ぜた自家製の抹茶塩を少しつけて天ぷらを試食。「名前は忘れたけど、この野草はおいしいね」「私に代わって、今日は主人が揚げる役ですよ」と思い思いに春の味を楽しんだ。

↑ツツジや菜の花が咲き誇り、お散歩気分でのんびり歩く。 ↑茶畑の周りは野草の宝庫。効能を篠原さんが分かりやすく説明してくれた。
↑「いっぱい採れたでしょ」と得意気な笑顔。 ↑ノビルを生で試食。「お味噌をつけたら、もっとおいしそう」と鉄ちゃん。
←自分で摘んだ野草の天ぷらに思わず「キャハハ」。
12:20~

山の幸バイキング(昼食)

昼食はレストラン「味彩」で。菜の花やウドなど山菜の和え物、アマゴの酢豚風炒め物、手作り豆腐などの山の幸バイキング。4種類のカレー、地元特産のトマトジュース、抹茶ケーキなど手づくりの味に満足気。山野草摘みの疲れも忘れて、ゆったりと時間を過ごした。食事を終えて野鳥観察を楽しむ鉄ちゃんに望遠鏡をのぞかせてもらう子どもたちもいて、すっかり仲良しに。

13:20~

木工クラフトづくりに挑戦

食事の後は、手作り工房「丸太小屋」へ移動して、木工クラフトづくりに取り組んだ。

接着剤(ホットボンド)の使い方などの説明を聞いてから、まずは材料選び。材料は間伐材の小枝、板、ドングリなどの木の実、イタドリの幹の輪切り、つる、ひも...など。二股の枝やそれぞれに形が違う小枝、木の実を使って、少しずつ形をつくっていく。子どもたちのつくる木のクラフトは大人の想像を超えてユニーク。台座をはみ出して腕を広げる「フクロウ」や二股の枝を角に使った「カブト虫」、ひもと木を組み合わせた「ブランコ」、女の子は自分の名前の板プレートをつくるなど、どれも楽しくて個性的。

大人も負けずに、ミニチュア風の「盆栽」や「箱庭」などの力作ができあがっていく。童心に帰っての楽しいひととき。完成した後、グループごとに作品を手にして記念写真をパチリ!自然の素材で自由につくれる木工クラフトは、特に子どもたちに大人気だった。

↑「ボクの顔とどっちが大きい?」と木で顔を作った男の子。 ↑カブト虫、木を切る斧、オブジェなど作品を手に家族でポーズ。
14:25~

餅つき体験と白川茶を味わう

工作が終わると、石臼と杵で餅つき。古代米といわれる黒米を混ぜた黒米餅、ヨモギ餅の2種類をついた。希望者は交代で「ペッタン、ペッタン」と餅つきに参加。ヨモギ餅では、餅米をある程度ついた後で、ゆでたヨモギを加えていった。ヨモギと餅を杵でつくと、白い餅が少しずつ草色になっていく。行列をつくり、杵つきに力が入る子どもたちとともに、「20年ぶりかしら」と杵を持つ人、子どもと一緒につくお父さんの姿もあった。一方が「こっちはもうすぐできるよ」と声をかけると、もう一方で「負けてるぞ、がんばれ」と餅つき競争になる場面も。地元特産の白川茶を飲みながら、ねばりがあるおいしい餅をほおばった。

↑少しずつヨモギを加えていくと、白い餅が草色に。 ↑初めて体験する黒米餅の味に、お母さんの口元もゆるむ。
15:00~

閉会式

最後のあいさつで鉄ちゃんは「今日は楽しく過ごせたかな。でもこれは東白川村のほんの1ページに過ぎません。次に来たときは、東白川の別の表情を体験できるはずだよ」とコメント。「今まで雑草と思っていた野草も、食べられることを知ってもらえたと思います」とあいさつした篠原さんから、参加した各グループに1袋ずつ黒米がプレゼントされた。好天にも恵まれ、里山の春を満喫した楽しい1日だった。

このページの一番上へ