組合員サービス
自然体験
自然体験
平成14年8月3日(土)・4日(日)
ギラギラ照りつける太陽、吹き抜ける風がそよそよと心地よい夏の一日。野外生活を体験しようと12家族が飯地高原自然テント村に集結した。お昼ごろテント村に到着した子どもたちは、さっそく虫捕り網を持ってトンボと追いかけっこ。トンボのほかにもカエル、セミ、バッタなどたくさんのテント村の住人が出迎えてくれた。
< 3日 >06:40~ | ストレッチ&朝食作り朝早く起きてカブトムシさがしをした参加者、まだボ~ッとした様子の参加者・・・ |
||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
07:55~ | 雨が降り始めるそろそろテントを撤収する作業にかかろうとしたころ、雷が鳴り始め、雨が激しく降ってきたので、作業を中断しテントの中に避難。 |
||||||||
08:25~ | 雨があがり始める青空が広がり、太陽が顔を出す。雨に洗われた緑が輝きを放つ。講師の名和哲夫さん(「名和昆虫博物館」副館長)がテント村に到着。さっそく子どもたちが虫かごを持って周りを取り囲む。中には今朝までに捕ったクワガタムシ、カミキリムシなどが・・・・・・。「これは何ていうクワガタ?」「ミヤマクワガタのオスだよ」。1つ1つ種類を特定してもらい、見分け方や飼育方法についても教えてもらう。 |
||||||||
09:00~ |
子どもは「名和先生の自然教室」、 「名和先生の自然教室」「先ほどはすごい雨でしたが、災い転じて福となる。虫を捕るコンディションとしてはベストです」と名和さん。まずは網の振り方を実演しながら、チョウやトンボの捕り方のレクチャー。その周りをモンキアゲハが舞い、オニヤンマが横切っていく。いよいよ子ども17人が昆虫採集に出発。目を輝かせて網を振りながら走り回る。「やった~!」。男の子がシオカラトンボのオスをゲットし、名和さんのところへ。「オスとメスの違い知ってる?」と尋ねる名和さんに、子どもたちは首を振る。見分け方を聞いて「へえ~」と納得。トンボは三角紙(標本にするためきれいに持って帰りたい場合に使う)に包んでもらい虫かごへ。さあ、再び出発!「網は下げたまま近寄るんだよ」という名和さんのアドバイスを受けても、気がはやるのか、やみくもに網を振り回す子どもたち。それを名和さんが 「ほれみ~、トンボがバカにしてるがな」と笑いながら温かく見守る。 それでも池や芝生広場などを回りながら、次々にウスバキトンボ、オオシオカラトンボ、ショウジョウトンボ、キイトトンボ、モノサシトンボなどをゲット。三角紙に入れる名和さんも大忙し。芝生広場のわきの小川では、オオシオカラトンボが産卵の真っ最中。ハート型にオスとメスがつながったモノサシトンボの交尾も発見。名和さんの説明に「わ~ラブシーンだね」と男の子。「そっと見守ろうね」と名和さんがほほ笑む。 みんな夢中で走り回り、のどはカラカラ。戻ってきて、水分を補給した後、名和さんが標本の作り方を説明。最後に名和さんが取り出したのは世界の昆虫の標本。「春の女神」と呼ばれるギフチョウ、木の葉にそっくりなコノハチョウ、枝にそっくりな巨大なオオエダナナフシ、バイオリンに似たバイオリンムシ・・・・・・。色とりどりのチョウや変わった形の昆虫に子どもたちは目を見張る。名和さんの話が終わった後も標本を取り囲み「これなぁに?」と離れない子どもたち。昆虫には子どもたちを引きつける何かがあるようだ。
「遊具作り」テント撤収後、お父さん12人全員が水野さんの指導のもと遊具作り。ひんやりとした木立の中で、まずは3チームに分かれて間伐材の切り出し。それらを水野さんとスタッフを中心にロープワークで組み立てていく。ロープと間伐材だけでステキな遊具のできあがり。作業終了後、水野さんから趣旨説明。「子どもは遊ぶことが大事。大人になったときに、楽しかった思い出が残っていれば、今度は子どもたちに作ってあげることができる。これは10~20年の長いスパンでの教育なのです。今日作った遊具で遊ぶとき、がんばれと言い過ぎてはいけない。恐怖心は楽しい思い出を打ち消してしまうし、ケガの元になるので無理強いはしないこと。また、決して他の子と比較してもいけない。子どもはそれぞれが人格者なんです」 |
||||||||
12:10~ | バーベキュー |
||||||||
13:00~ |
子どもは遊具遊び、 「遊具遊び」午前中にお父さんたちが作った遊具で遊ぶ子どもたち。ロープを握りながら慎重に足を運ぶ男の子、「ハイジになったみたい」とブランコを楽しむ女の子、その姿を満足そうに見守るお父さん。十分遊んだ後は、子どもたちも手伝って解体し、元の森に。
「講演会」参加者はシートに腰を下ろし、名和昆虫博物館の成り立ち、昆虫採集の意義や子どもを見守る親の姿勢、標本の作り方などの話にのんびり耳を傾ける。「子どもたちは目を輝かせて昆虫を追う。知的好奇心からなんですね。苦労して捕った虫は宝物。何も知らないお母さんが『かわいそうだから逃がしてあげて』と言うと、その行動を否定することになります。ドキドキするような虫捕りの思い出があれば、こういう自然を残したいと思うはず。親御さんはそのドキドキを大切にしてあげてほしいですね」と名和さん。 |
||||||||
14:40~ | 閉会式 |