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自然体験

平成14年

自然体験 | 組合員レポート

FUN FOREST 森の教室 アカデミックな気分で、夏の1日を過ごしてみませんか。

平成14年8月3日(土)快晴

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スイスイッと飛び回るオニヤンマ、墨色に白いもようが美しいチョウ・スミナガシの姿。時折吹く風にエノコログサがそよぎ、夏の中にもふと秋の気配を感じる恵那市飯地のファンフォーレスト。到着早々、オニヤンマを見つけたお父さんが、帽子でパッと捕まえ、周りから歓声が起こる一幕も。開会式の後、Aコース(大人7名・子ども7名)、Bコース(大人10名・子ども7名)に分かれ、それぞれのコースで自然体験を楽しんだ。

<Aコース>
岐阜県立森林文化アカデミーの皆さんと一緒に、森を学ぼう!森と遊ぼう!
講師/ 山田繁保さん
/ 亀谷陽子さん
/ 岩松 洋さん
/ 若月 亨さん
/ 正条直太さん
/ 岐阜県立森林文化アカデミーの学生の皆さん

<午前>
10:05~

学校紹介&「仲間さがし」ゲーム

本日の講師は、平成13年に岐阜県美濃市にできた専修学校 岐阜県立森林文化アカデミー(以下森林文化アカデミー)の学生の皆さん。「荒廃している森をなんとかしたい。いかに利用して資源として使っていくかを勉強しています」という山田さんをはじめ、森にくわしい5名の方々。

最初は、住んでいる所で東から西へ並んでいくゲーム。講師が「関市に住んでいます」と手を上げて場所を決め、参加者は次々に並んだ人を基準に自分の位置を決める。一列にそろったところで、順番に住んでいる所を発表。次は「仲間さがし」ゲーム。練習として性別でグループに分かれてみる。パッときれいに2つに分かれると、すかさず亀谷さんが「間違っていませんね」と確認。参加者から笑いが起きる。誕生日で春夏秋冬に分かれるパターンでは「私、夏!」と子どもたちからも声が上がり、和気あいあいとした雰囲気に。

←森林文化アカデミーの学生の皆さん。森のエキスパートを目指す頼もしい面々。
10:25~

森の中へ

「明るい森、暗い森、いろんな森があります。それは人が手を入れているかどうかで違う。今日は難しい話はしないので、森の中に入って、なんとなく違いを感じてください」と講師の岩松さん。まずは、鏡を使った「上を向いて歩こう!スキヤキハイク」。鏡を目の下に置いて、一列になってゆっくり森の中を歩く。子どもたちは、鏡を渡されるなり、木漏れ日を反射させて遊びだす。「吸い込まれるような、落ちていくような気がする。枝があるとついよけちゃう」とお母さん。参加者は、鏡を通して見る不思議な世界を楽しみながら、さらに奥へ進んだ。

←「森がキラキラしてきれい」「すごーい!」。鏡を通して見る森は別世界。

「手入れされていない人工林が問題になっています。日本の森林率は67%。その7~8割が手入れが遅れぎみか、されていないといわれています」という北海道で林業をしていた講師の若月さん。森の中に生えている1本のヒノキを切って年輪を見るゲームでは、講師が木を切っている様子を見た男の子が「ぼくも切ってみたい!」。ほかにも子どもたちが次々と名乗りを上げ、急きょ木を切るところから体験することに。切ったあとも、輪切りにした木を坂の上から転がす男の子や、大事そうに持ち帰る子など、初めての体験に子どもたちは大喜び。「年輪は33年。細いのは手入れがされていなかったから。偏りがあるのは、光などの加減ですね」という岩月さん。一本のヒノキから、いろいろな学びや遊びが生まれた。

←ノコギリを使って木を切ることにもチャレンジ。「引くときに力を入れるんだよ」というアドバイスでだんだん上手に。
11:35~

ガーデニングの材料と場所探し

午後からのガーデニングの場所を探すため、広場の上へ移動。切り株には、ホオバやマツバで動物の顔や、マツボックリの微妙な色合いを利用したカモなど、森林文化アカデミーの皆さんが前日につくった、自然アート作品がズラリ。「午後は、皆さんの好きなものを使って空間をデザインしてもらいます。昆虫も捕りに行きますよ。昨日の夕方、エサ場をつくっておいたので、ひょっとしたらカブトムシやクワガタがいるかも」という言葉に、期待が高まる男の子たち。お昼は、森林文化アカデミーの皆さんが森で採ったスギの葉を煮出したスギ茶がふるまわれた。


<午後>
12:30~

ガーデニング&昆虫探し

元気な男の子2名が、講師の正条さん、岩松さんと一緒に、昆虫を探しに出発!クワガタを捕るために仕掛けたエサ場を確認しながら、森の中を探索した。

ガーデニングは4チームに分かれて、思い思いの場所と材料で作品づくり。作品用の小さなブランコをつくっていたお父さんは、子どもにせがまれ、急きょ本物のブランコづくり。木にロープを渡すため、講師の正条さんが協力。ロープと木切れだけで登る「ぶり縄」という独特の方法で、木に登り始めた。初めて見る木登りの様子に思わず手を止めて見入る参加者。作業を終えた正条さんがスルスルッと降りてくると、拍手喝采が起こった。

14:45~

作品発表

チームごとに作品とタイトルを発表。目や口を切り抜いていろんな表情になった葉っぱが並ぶ作品のタイトルは「本日、ただいま」。「知らない人が集まって、楽しんでいる今日の様子を表現しました」。他にも、木の根っこをトナカイの顔に見たてた「季節はずれのクリスマス」などロマンチックな作品も。自然の素材を生かした個性あふれる作品ができ上がり、森の美術館を飾った。

←作品タイトルは「マツボックリたちのブランコ遊び」。どう?ステキでしょ。


<Bコース>
夏の野山は、植物たちの楽園。豊かな自然の生命力に触れてみよう!
講師/清藤奈津子さん(森林インストラクター)

<午前>
10:10~

「はじめまして」ゲーム

植物に関する質問が書かれたカードを使った「はじめまして」ゲーム。近くにいる知らない人と2人1組になって質問し合い、終わったら次の新しい相手と同じように質問し合う。最初は緊張していた男の子も、慣れてくると「ぼくの好きなのはタンポポ。いい匂いがしたから」とハキハキ。会話を重ねるうちに、すっかりなごやかムード。

←「なにか植物を育てたことがありますか?」一つ質問するごとに話が 広がる。
10:20~

森の散策

午前中のテーマは「心で花をみる」。「今日は、きれいな花、私の花、好きな人にあげたい花など、それぞれテーマごとに花を見つけてください」という講師の清藤奈津子さん、講師サポートの串田鎮子さん(岐阜植物研究会)と一緒に、散策に出発。和紙の原料になるノリウツギ、黄色く可憐な花オトギリソウ、赤紫色の花が印象的なワレモコウ。参加者は見つけた花をテーマごとに分類していく。子どもたちは、コンペイトウ状のオトコゼリの実を体にくっつけて遊んだり、トンボやカマキリを発見して追いかけたり。休耕田の水辺では、ヤモリやアメンボ、イトトンボのヤゴを発見。水辺の生き物たちを見ることができた。時折吹く風も心地よく、参加者は散策を楽しんだ。

←植物学にくわしい清藤さんの丁寧な説明を聞きながらの野草観察。

<午後>
13:30~

花に名前をつける

午後のテーマは「頭で花をみる」。まずは、午前中に清藤さんから出された宿題「花に名前をつける」。うす紫色で筒状のかわいらしい花をつけたつる状の植物に参加者が考えた名前は「こびとのラッパ」「タネタネソウ」「つりがねボタン」「つるまきまっきー」などなど。オリジナリティあふれる楽しい名前が次々飛び出した。次は、清藤さんと串田さんが前もって集めておいた動物の名前が付いている草の紹介。「イヌザンショ、イヌゴマなどイヌがつく名前の草がありますが、動物のイヌではなくて、役に立たないという意味で付けられています」という清藤さんの説明に、参加者はヘェと感心。

13:40~

家族対抗花合戦

植物の分類が楽しく学べるゲーム「家族対抗花合戦」。「ナス、ピーマン、ジャガイモ、サツマイモのうち一つだけ仲間はずれなのは?」など、クイズ形式で正解を競う。「正解は、サツマイモ。他はナス科で薄紫色の花が咲きますが、サツマイモはヒルガオ科で、ピンク色の花が咲きます」と清藤さん。ここでは、山歩きが趣味という夫妻が全問正解を達成!

←木漏れ日の森の中、のんびりクイズを楽しむ。
14:30~

フィールドゲーム

カードに書かれた「ギザギザ」「うらが白い」「ハートの形」など9種類の葉を探す「フィールドビンゴはっぱ編」。それぞれの葉を探しに参加者は森の中へ。「ハート形の葉っぱが多かったと思いませんか?絵に描くときは、楕円形をよく描きますが、本当は意外と少ないんです」と清藤さん。「初めて聞くことも多くて、遊びながら学べてよかった」と植物を育てることが好きな夫妻や、「久しぶりに子どもたちと自然の中に来れてよかった」というお母さん。参加者は森の中で植物の法則を楽しく学んだ。

15:00~

閉会式 写真撮影

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