愛知県共済

組合員サービス

自然体験

平成14年

自然体験 | 組合員レポート

ジョンさんと森で遊ぼう! ファンフォーレスト(第12回)

平成14年6月30日(日)くもりときどき雨
食と自然を学んでみよう!

  • 案内人 / 鉄崎幹人さん
    名古屋きってのアウトドア派のタレントとして、CBCテレビ「アウトドアバラエティ野遊大全」のほか、同局「そこが知りたい 特捜!板東リサーチ~生き物なごや紀行~」などの案内役としても出演。自然をテーマにした講演やコンサートなどでも活躍中。
  • ※このページにある写真をクリックすると拡大写真を見ることができます。

繁殖期を迎えたウグイスたちのさえずりが、林間に響きわたる東白川村。この時期、ササユリに続いて野山に彩りを添えるのは、オカトラノオの白い花。朝露にぬれた草の陰には、ゴマダラカミキリやハンミョウもお出迎え。そんな自然をたっぷり味わう本日のイベントには、9組33名の参加者が集った。
開会式では「今日は、みなさんの隊の隊長と思って気軽に『鉄ちゃん』と呼んでくださいね」と案内人の鉄崎さんが気さくにあいさつ。午後、昆虫解説をしてくれる岡田さんからは「今日は天気がもてば、きっといろいろな昆虫に出会えますよ」と早くも期待が膨らむメッセージも。

<午前>
朴葉ずしづくり
講師 東白川村の方々
10:15~

まずは、朴葉を採りに行こう

最初に、朴葉ずしに使う朴葉を採りに出発!案内人の鉄崎さんと一緒に、バードウォッチングを楽しみながら朴の木のある場所へ。2階建ての家よりも高い朴の木から、長いハサミやノコギリを使って枝ごと落とす。プロペラのようにくるくるまわりながら落ちてくる朴葉。近くで見るとその大きさにあらためてびっくり!参加者からも「わー、大きい!!」の声。すし用に、比較的小さめの朴葉を持ち帰る。

子どもたちは、初めて見る朴の実にも興味しんしん。タワシほどもある、イガイガの大きな実は、秋になるとボトッという大きな音をたてて木から落ちるのだそう。

←こんなに大きな葉っぱが採れたよ!
11:00~

いよいよ朴葉ずしづくりに挑戦

採ってきた朴葉を洗ったら、まずは東白川村の藤井さんから朴葉ずしにまつわるお話。「緑の葉に白いご飯。その上にいろいろな色の具。彩りの美しさもおいしさの一つです。具は家庭によっていろいろで、それがまたいい。まとめてつくり置きできるので、田植えの忙しい頃には重宝します。夏には都会の知人や親戚に朴葉ずしを贈る家庭も多いですね。ところでこのすしにまつわる一つの論争があります。それはご飯を葉っぱの先に置くか、根元の方に置くかというもの。さあ、みなさんはどちらに置きますか?」

お話の後、朴葉ずしづくりがスタート。ご飯とすし酢を合わせて、朴葉の上に盛る。熱いぐらいのご飯をのせたほうが、朴葉の香りが引き立つとか。続いて具をのせる。本日の具はサバフレーク、サケの酢じめ、アサリのしぐれ煮、しょうがの甘酢漬、漬物、玉子焼き、きゃらぶき。サケばかりのせている男の子。お人形の顔をつくる女の子。きゃらぶきでサッカーボールの模様をつくるお父さん。それぞれに個性豊かな朴葉ずしができていく。中には待ちきれなくてご飯をほおばる子も......。

具をのせたら葉を半分に折って、おひつに入れ、上からしばらく重しをして香りを移したらできあがり!

←なんだかままごとみたいで楽しいな!
←5月末から8月末頃までが朴葉ずしのシーズン。朴葉のさわやかな移り香が食欲をそそる。
11:30~

つくった朴葉ずしを食べよう

お昼ご飯は、自分でつくった朴葉ずし。お吸い物、漬物、豆腐、さしみこんにゃくなど東白川村の特産品も用意され、家族ごとに「いただきまーす」。「自分でつくるとおいしい!」と大満足。

<午後>
山里の自然観察会
講師 岡田正哉さん(東海昆虫保存会理事) 水戸喜代香さん(インタープリター)
12:20~

そーっと、林の中へ入っていこう

午後からは、いよいよ参加者の多くが楽しみにしていた自然観察会。子どもたちはタモや虫かごを手に準備万端。

昆虫のことならなんでも知っている岡田さん、植物に詳しい水戸さん、「いろんな実を試食するのが得意」という鉄崎さんの3人とともに、いざ林の中へ。

早くも「岡田せんせーい、これなあに?」と子どもたちが見つけたのは「キマワリ」。「人間が近づくと、木のまわりをまわりながら逃げるんですよ」と岡田さん。その後も「ゴマダラカミキリ」や「マメコガネ」など次々と発見し、なかなか前に進めない参加者たち。一方「鉄崎さん、ちょっとこれ食べてみてください」と水戸さんが手にしたのは「スノキ」。「すっぱー!」と愉快なリアクションの鉄崎さん。「これは葉も実もすっぱくて、昔はおやつがわりによく食べたんですよ」という水戸さんの解説を聞いて、参加者の手が次々と葉っぱにのびる。

その時「うわー」「きゃー」「岡田せんせーい」と、前列で叫び声が。急いで走っていくと、親指ほどの太さに緑色の長い毛がフサフサと生えた巨大なケムシ!しかし、驚いたことにそれをニコニコしながら手にのせる岡田さん。「これは『クスサン』といって、クリやクスの木によくいます。触っても大丈夫ですよ、ほら」。差し出されたクスサンをおそるおそる触る子どもたち。どうしても触れないお母さんたち。「本来、釣りのテグスは、これのはきだす糸を使ったんですよ」。ペパーミントグリーンの巨大なクスサンに参加者全員驚きの一場面だった。

←巨大なケムシ「クスサン」を手に解説する岡田さん。

そのほか、ハチがつくった虫コブ、成虫のまま越冬するツチイナゴ、コクワガタ、ナガメ、ヤマトシジミやベニシジミなども発見。オオオバボタルという、人間の目には見えない光を出すというホタルなどにも出会い、大人は童心に帰った様子。鉄崎さんはコウゾ、ナツハゼ、フジなどの実の試食に果敢に挑戦!残念ながらコウゾとフジの実は「まっずーい」と大ハズレ。でもヤマグワのような「おいしーい」実にも出会えた。年配の参加者からは「懐かしいねえ。子どもの頃よく食べたわー」の声。
途中、マムシとの出会いや、雨に降られる場面もあったがなんのその。大満足の自然観察会だった。

←鉄崎さんと一緒に試食に挑戦。「私にも一つくださーい」
←ササゲマメのような、フジの実の試食をする鉄崎さん。「うえっ、に がーい」のコメントに「この実を食べた人を初めて見ました」と水戸さん。
14:00~

手打ちうどんと白川茶で一服

自然観察会のあとは、藤井さんが手打ちしてくれたうどんと白川茶で、おやつタイム。かぼちゃとヨモギを練り込んだ変わりうどんが大好評。

←おやつにうどんも、なかなかいいね。
14:30~

自然観察会を振り返って

鉄崎さんの司会で、観察会で見たもののおさらい。最後にカブトムシの幼虫や成虫をおみやげにもらい、子どもたちは大喜び。

14:50~

記念撮影

1日を終えた参加者は「童心に帰りました。子どもたちより楽しんだかも」「自分たちだけではなかなか入れない山の中に入れたし、いろいろ勉強になった」と満足顔。食と自然を大いに学んだ体験となったようだ。

このページの一番上へ