愛知県共済

組合員サービス

自然体験

自然体験 | 組合員レポート

山村たいけんin東白川
X'masミニツリーづくり体験と花餅作り体験(名古屋発)

平成30年11月24日(土)晴れ
参加者 17組39名

  • 案内人/川尻秀樹さん
    技術士(林業部門)、樹木医、森林インストラクター、きのこアドバイザー。
    現在、岐阜県立森林文化アカデミー副学長、NPO法人ツリークライミングジャパン副理事長など、多方面で活躍中。
  • ※ このページにある写真をクリックすると拡大写真を見ることができます。

養老山、伊吹山、御嶽山、恵那山......車窓から山並みの大パノラマを望める晴天に恵まれ、晩秋の紅葉を愛でながら東白川村へ。澄んだ空気に包まれて、年末年始の飾り作りを楽しんだ。

10:30~

開会式

 バスで東白川村こもれびの里へ到着すると、囲炉裏と薪ストーブのある「こもれびの館 母屋」にて温かい白川茶をいただきながら開会式。同村の村雲和裕さんより、本日のスペシャルゲスト東白川村の今井俊郎村長が紹介され、歓迎のあいさつを頂戴する。「来年、東白川村は130周年を迎えます。東濃ヒノキが村の大事な産業。家を作ってもらうと柱はすべてプレゼントするプロジェクトが好評です。白川茶も主力産物です。宇治から伝わったやぶきた茶で、水出し煎茶やほうじ茶プリンなどの開発商品も好評です。また明治時代の廃仏毀釈によって寺がなくなって以来、今も神道の村として知られています。今日は、東白川村の秋を存分に楽しんでいってください」。続いて村雲さんより本日のスケジュールが案内され、案内人の川尻秀樹さんが東白川村やクリスマス、木にまつわる雑学などをレクチャーされた。

10:45~

川尻さんのお話

案内人の川尻さんのお話に引き込まれる

 「東白川村は白川茶発祥の地としても有名。昔、この村に来ていたお坊さんが石垣に種を植えたのが始まりです。白川茶の名は長野の高遠から石工さんが出稼ぎに来て、おいしいからとお茶を持ち帰り、どこのお茶かと尋ねられた時、近くに白川が流れていたので白川茶と呼んだことに由来するといわれています。神道の村なのでお亡くなりになると皆、神様になるといわれます。今日は、そんな神の地のヒノキを使ってクリスマスツリーを作ります。ちなみにクリスマスリースには、もともと常緑樹のヤドリギと西洋ヒイラギが使われました。その実がそれぞれ男女の生理の象徴で生命の誕生を意味し、常緑樹は一年中枯れない事から永遠の生命の象徴であり魔よけとして使われます」。川尻さんの伝承文化に関するレクチャーに、参加者は大きくうなずきながら聞き入った。

11:20~

X'masミニツリーづくり

 丸太小屋へ移動。「置いてある赤い実はイイギリ。別名をナンテンギリといいますが、ナンテンではありません。南天箸の原料は大半がナンテンではなくナンテンギリです。今日のマツボックリとヒノキの実は拾ったものは一つもなく、すべて木からもいで乾燥させたのできれいです。花も東白川産です。見本通りに作るのではなく、ぜひ自分のオリジナルを作ってください」と川尻さん。

ツリーづくりに没頭

 オアシスに四方からどんどんヒノキの枝を刺してツリーのようにこんもりと仕上げる。リボンや千日紅のドライフラワー、マツボックリ、大玉ビーズをホットボンドでくっつけてできあがり。
「生け花みたいな感覚で作れるツリーで面白かった。木の香りが心地いい(70代女性)」「作って楽しくて、飾ってまた楽しい。ホームページの写真も楽しみ(60代夫婦)」

最高の出来栄えにピース!
12:30~

山の幸バイキング

 薪ストーブのあるレストランにて「山の幸バイキング」の昼食。栗味ごはん、きのこ汁などの郷土料理や、アユの唐揚げ、トマトのフライなどオリジナル料理、地元の手作りこんにゃくなどの特産品も盛り込まれた12種類のメニューのほか、4種類の自家製カレー、サラダバー、トマト・バターナッツカボチャ・サツマイモを使った3種類の地産地消スイーツも大好評!
「トマトのフライはうちではなかなかできないメニュー!(60代女性)」

13:40~

花餅作り

 午後は再び「こもれびの館 母屋」の和室にて正月飾りの花餅作りに挑戦。
 まずは川尻さんから花餅の材料や風習について学ぶ。「台座に飾るナンテンですが、熱い赤飯にのせるとナンジニンという成分が出て防腐効果があります。花餅作りに使うのは、ネジキ(カツウルシ)の枝でツツジ科の木。今年伸びた枝だけが赤く、昔から最高級。枝の曲がりも味のうちです」。台座にはサクラとケヤキを使いモチキビ、ナンテン、ヒカゲノカズラ、マツボックリで台座を飾る。
 枝が整ったらビーツ(赤ダイコン)のおろし汁で着色した赤ののし餅と、白ののし餅を包丁で小さく切って枝に巻きつけていく。あっという間に華やかな花餅の完成!
「人の作品を見ていてもきれいでウキウキする光景(60代女性)」

枝ぶりを活かしながら
14:40~

餅つき&白川茶で一服

 本日最後の体験は、こもれびの館の土間で、石臼と杵を使った昔ながらの餅つき。白餅とヨモギ餅を、老若男女の参加者も一緒に力強く手際よくつき上げた。つきたてのお餅はきなこやしょうゆをかけて、白川茶と共に。
「こんなに美味しいお餅を食べたのは初めて(60代男性)」

「よいしょ!」の掛け声と共に
15:20~

閉会式

 「今日は天気も良く空気が澄んでいて、御嶽、恵那山など見渡せました。お土産にヒノキで作った神棚、白川茶など名産品をぜひ。第二のふるさととしてまたお越しください」と川尻さんが締めくくった。自然の恵みと伝承文化の大切さに気づいた体験となった。
「材料の木の説明をちゃんとしてくれるところがよかった(50代女性)」「村のことを皆さんが大事にしていることが伝わってきた。都会では途切れてしまうものがここでは伝承されていく。こういうことが大事だと思った(60代女性)」

このページの一番上へ