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自然体験 | 組合員レポート

山村たいけんin東白川
桧の組木のX'mas用壁飾りと花餅作り体験(岡崎発)

平成29年12月2日(土)晴れ
参加者 18組43名

  • 案内人/川尻秀樹さん
    技術士(林業部門)、樹木医、森林インストラクター、きのこアドバイザー。
    現在、岐阜県立森林文化アカデミー副学長、NPO法人ツリークライミングジャパン副理事長など、多方面で活躍中。
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好天に恵まれ、終盤の紅葉を楽しみながら東白川村こもれびの里へ。師走を迎え、冬支度が始まる東白川村でクリスマス用壁飾りと花餅を作る体験を楽しんだ。

10:50~

開会式

 バスで東白川村こもれびの里へ到着すると、囲炉裏と薪ストーブのある「こもれびの館 母屋」にて温かい白川茶をいただく。はじめに東白川村の安江良浩参事に歓迎のあいさつを頂戴する。「東白川村は9割が山村です。白川に沿って民家が点在し、山深いところにも家があります。ヒノキやスギなど針葉樹の建材、白川茶などが特産です。ツチノコでTV番組に取り上げられて、知名度が上がってきました。明治時代の廃仏毀釈によって寺がなくなって以来、神道の村としても知られています。四季折々の楽しみがあり、おいしいものがたくさんあるのでお歳暮にもぜひ村の特産をお使いください」。次に案内人の川尻秀樹さんが「今日は一日手作りの山村体験を楽しんでください」とあいさつ。同村の村雲和裕さんより本日のスケジュールが案内された。

11:05~

川尻さんのお話

 丸太小屋に移動し川尻さんのお話を聞く。「東白川村は白川茶発祥の地として、また寺のない神道の村としても有名です。この村の葬式は神道式で、お亡くなりになると皆、神様になるといわれます。今日はそんな神の地のヒノキを使ってクリスマス用壁飾りを作ります。スワッグと呼ばれ、ツリーやリースと共に伝統的なクリスマス飾りとして知られています。皆さんが今日の体験で作ったり食べたりすることはすべて源流地域を潤すことにつながます。
 ツリーやリース、壁飾りなどに使われる常緑樹は古くから生命の象徴、魔よけとして世界各国で神事に使われます。

川尻さんのお話に聞き入る

 ヒノキの枝と一緒に置いてある赤い実はイイギリ。別名をナンテンギリといいますが、ナンテンではありません。よく南天箸というのが売っていますが、あれもナンテンではなくイイギリが使われています。今日のマツボックリとヒノキの実は拾ったものは一つもなく、すべて木の上で採ってきたのできれいです。マツは日本では神様を待つの意味もあります」。参加者は、材料にまつわる川尻さんのお話に感心しきり。風習や伝統文化の意味なども知り、体験がより深まっていく。
「作るだけじゃなくその前に植物の話が聞けて勉強になった(70代女性)」

11:20~

クリスマス用壁飾り作り

 はじめに、地域おこし協力隊の人が造作してくれたヒノキ材8本を四角に組む。葉の付いたヒノキの枝をワイヤーで組み合わせ、ホットボンドでヒノキ材に接着。マツボックリやヒノキの実、ドライフラワー、オーナメント、リボンなどをあしらったらクリスマス用壁飾りが完成!
「自然豊かな場所なので、次は山に入って材料調達から体験してみたい(30代女性)」

どこに飾ろうかな
12:30~

山の幸バイキング

 薪ストーブのあるレストランにて「山の幸バイキング」の昼食へ。山菜ごはん、猪汁などの郷土料理や、アユの唐揚げ、天然にがりの手作り豆腐などオリジナル料理、地元の手作りこんにゃくなどの特産品も盛り込まれた11種類のメニューのほか、4種類の自家製カレー、サラダバー、白川茶・バターナッツカボチャ・リンゴを使った3種類の地産地消スイーツも大好評!本日の猪汁は新鮮な猪肉を使っているため、味噌ではなく醤油ベースの猟師仕立てとのこと。
「猪肉の出汁が大根にしみてすごくおいしかった。いつもたくさん食べられないのに空気がおいしいせいかたくさん食べた(50代女性)」

13:40~

花餅作り

 午後は再び「こもれびの館 母屋」の和室にて正月飾りの花餅作りに挑戦。
 はじめに川尻さんから花餅の材料や風習について学ぶ。「材料がいろいろ置いてあります。台座に飾るナンテンですが、熱い赤飯にのせるとナンジニンという成分が出て防腐効果があります。花餅作りに使うのは、ネジキ(カツウルシ)の枝でツツジ科の木。今年伸びた枝だけが赤く、昔から最高級。枝の葉っぱも味のうち。昔、生花が少なくなる冬場に餅を花に見立てて華やぎを演出したり、養蚕農家が繭玉を木の枝につけて正月飾りにしたことから始まったといわれます」。台座にはクリの木を使いモチキビ、ナンテン、ヒカゲノカズラ、マツボックリで台座を飾る。

お餅、うまくくっつくかな?

 枝が整ったらビーツ(赤ダイコン)のおろし汁で着色した赤ののし餅と、白ののし餅を包丁で小さく切って枝に巻きつけていく。みるみるうちに紅白の花が咲き誇り、お互いの花餅をたたえあい、参加者同士の交流も深まった。
「大勢で作ると部屋の中があっという間に華やいで、お正月が来たみたい(50代女性)」

お正月が楽しみです
14:40~

餅つき&白川茶で一服

 本日最後の体験は、こもれびの館の土間で、石臼と杵を使った昔ながらの餅つき。白餅とヨモギ餅を「よいしょー!」の掛け声と共に力強く。
「中学の頃は3~4俵ついていた。懐かしかった(80代男性)」

昔ながらの土間で餅つきを体験
15:15~

閉会式

 「東白川村へ来て、こうして皆さんが山村体験してくださることで村が潤い、ひいてはいい空気や水を守ることにつながります。第二のふるさととして、プライベートでまた訪れてください」と川尻さんが締めくくった。里山での心温まる体験交流が、都会と山村をつなぐ一日となった。
「子どもたちにとって、おじいちゃんおばあちゃんと一緒に体験できるってところがいい(30代男性)」「普通の旅行と違ってなんだか満足感がある(60代男性)」

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