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暮らしに役立つ筆跡診断

日本筆跡診断士協会認定 筆跡診断士
滝口 弓美子

『市』でわかる、あなたの向上心

今回は『市』の五画目である最終画の下方向への伸びの長さに注目です。この画から、上昇志向の強さがわかります。


【上昇意欲の高い、縦線下部長突出型】

下方向への伸びを長く書く人は、向上心が旺盛で、与えられた仕事も出来る限りのベストを尽くして頑張ります。下方向への伸びであるはずなのに、なぜ『上昇意欲』なのかと思われるかもしれませんが、この最終画の目指すところは、下方向にある広い空間であり、未知の空間への好奇心、挑戦の現れであると考えられます。
長嶋監督、星野監督、松井秀喜選手、福留孝介選手、現役時代の江川さん、中畑さん、そして球界のみならず、陸上の末続選手、アルピニストの野口健さんなど、この筆跡特徴を書く有名人は、平凡な結果では満足しない努力家に多く、そのほか徳川家康、武田信玄、山内一豊など歴史上の人物や政治家にも多くみられるのが特徴です。今ある状況、環境をよりよく改善し、よい結果を求めます。

『驚いても、オドロキキレナイ。
喜んでも、ヨロコビキレナイ。
悲しんでも、カナシミキレナイ。
愛しても、アイシキレナイ。
それが板画です。』

これは縦線下部長突出型の筆跡特徴を持つ棟方志功画伯の言葉ですが、片目を失明し、残った右目も度の進んだ近眼になった後も創作意欲を失うことのなかった志功氏の向上心の高さを見事に現した言葉といえるでしょう。
男性ばかりの名前が目立つこの筆跡特徴ですが、女性にももちろん多くいます。主婦であれば、家の中をより良い状態に保ってくれるでしょうし、主婦という枠だけではおさまらず、社会に貢献、進出する意欲の高い女性も多いのが特徴です。
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