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インターネット公開文化講座

文化講座

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カラーコーディネーターに聞く色の活用術

栄中日文化センター講師
竹内 ゆい子

お正月の色

12月になると書店の雑誌コーナーに異変がおこります。この時期に発売される雑誌やTV番組の「新年号」などの表紙の色がいっせいに華やかになるのです。お手持ちにあったらご覧になってみてください。新年の喜びをあらわす「紅白」、華やかさをあらわす「金」が見られませんか?

お正月を代表する配色は「赤・白・金」といえます。日本では古来より、慶事には「紅白」の配色が用いられてきました。白は「始まり」を意味し、赤は「喜び」を意味しています。私たちの生活には、表裏のように非日常(ハレ)と日常(ケ)があります。私たちはめでたい時、祝いの時、その場と自身を「ハレの場」、「ハレ着」をもって装い、その非日常(ハレ)を表現してきました。お正月の門松や色とりどりのおせち料理、若い女性の振袖はまさに非日常(ハレ)の表現です。

           

お正月といえばお年玉、子供にとって最大の楽しみです。お年玉が無色の袋に入っているのとカラフルな袋に入っているのでは気分が違うと思いませんか?
是非、小さい子供さんにはカラフルな多色使いのお年玉袋を選んで喜びを倍増してあげてください。年末の恒例行事は、大掃除と年賀状書きですね。これが終わらないとお正月気分にならないというのが日本人ではないでしょうか?

最近では家庭でもパソコンで簡単に年賀状が作れるようになりました。届いた年賀状に家族の写真が入っていたり、カラフルで楽しい色使いだったりすると幸せな気分になります。皆さんはどんな色の年賀状を選んで送られましたか?

私は毎年、印刷会社に大量注文しています。2008年の年賀状のサンプルを見ていましたら面白いことに気がつきました。2008年は鼠年ですが、鼠の色に「白」が多く使われているのです。「ねずみ色」は寂しいイメージなので「白」に変えることでお正月気分が演出できます。年賀状も豪華なものからシックなものまで様々ですが、やはり「赤・白・金」が目立ちます。また、春の訪れをイメージした紅梅色やパステルカラーも多く見られます。

新しい年の始まり「お正月」は、嬉しくておめでたい期間です。周りの色もお正月カラーになって、より一層気分を高揚させてくれます。
皆さんにとって2008年がよい年になりますようお祈り申し上げます。

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