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デジタル写真の楽しみ方

(社)日本写真家協会(JPS)会員・フォトス ハットリ 代表
服部 辰美

ぶらぶらフォトのすすめ

新年明けましておめでとうございます

寒さが一段と増し始めた一年のスタート、皆さんいかがお過ごしでしょうか。
寒いから出掛けるのもつい億劫になりがちですよね。
こんな時は、お気に入りのカメラ一台だけもって近くを散策しながら撮影する「ぶらぶらフォト」はどうでしょうか?
今日は、しっかりと撮るぞという気構えも大切なんですけどそれなりの計画や機材
準備などで荷物も増え覚悟が必要になってくると大仕事になります。
少し肩の力を抜いて「ぶらぶら」と散策フォトをしてみましょう。

カメラを持参して歩くといつも気にならない光景もふと立ち止まって観察するようになるでしょう。なぜ、心惹かれたのかじっくり考える習慣が身につくはずです。
撮影の基本は、まず目の前の気になったもの(風景)をよく観察することから始まります。寒い早朝であれば霜が降りた光景を見ることができるかもしれません。
日差しが当たると一瞬に消えてしまうことがわかり、すばやい撮影を迫られることになります。風景が一瞬たりとも止まっていないことに気づかされると思います。

また、気ままに歩いて出会える風景を撮影しますので三脚など余分なものはもって行きません。そうすると 焦点距離の長いレンズもあきらめましょう。
これは、手ぶれによる失敗が望遠レンズほどおきやすくなるからです。
手ぶれ補正が付いていないレンズの場合、焦点距離分の1が安心シャッタースピードの目安でしたよね。補正がついているレンズならこの基準のシャッタースピードより2~3段分遅いスピードが可能になります。

←古い町並みを散策していて2階のすだれやなつかしい引き戸の軒先の取り合わせに惹かれてシャッターを押しました。
なくなりつつある風景には興味をもちます

ぶらぶらと散歩気分が主役ですから視線(画角)も標準ズームレンズの領域で見ていることが多くなります。自分の気持ちとレンズの画角がほぼ近い感じで撮影することになるでしょう。自然な目線を大切にすると気負った写真にはない雰囲気が生まれます。
また、人それぞれ見つける対象も違ってくるのもこんな写真の特徴だと思います。
それが一人一人の個性的な写真につながってくるでしょう。

↑デザイン的な面白さを真四角フォト(スクウェアフォト)で撮影しています
色の組み合わせや構図のバランスのおもしろさなどを考えています

最近の傾向では、ハイスペックの高級機だけに人気が集まるのではなくそれなりに仕上がりも良いコンデジやミラーレスの一眼カメラも人気があります。
撮影後にデータをカメラ内でイメージ加工をしてくれるものまであり若い女性たちに人気があるちょっとオシャレなスタイルのカメラもあります。
近くを散歩する時にも持ち歩けるスタイルに人気があるのでしょう。

↑影の面白さも光を意識すると面白い写真になります


撮影のポイント

お気に入りを見つけたらすぐシャッターが押せるようにしておく
一枚だけで終わらず縦横、カメラアングルなどいろいろ変えて撮ってみる
前ばかりの光景をみるのではなく時々、来た道を振り返ってみてみる
晴れた日と曇った日、雨の日など風景が違って見えることを意識してみる
標準ズームレンズ(フルサイズでいう28~100mm前後)のどの範囲を自分がよく使って撮っているのかを意識してみる

以上のことを気にしながら好きなものを(ぶらぶらフォト)で探してみてくださいね。
これを続けていくことで他人と違った写真感覚が生まれ、遠くへ出かけて撮影する写真にも個性があらわれてくると思います。
写真には自分の潜在意識が入っています。たくさんの数を撮りそれをときどき見直してみると自分の興味などが明確になってくるでしょう。


筆者のブログには、デジ一眼やコンデジで撮影したものを
いろいろ掲載しています。
PHOTO COLOR
http://tatumiiro.exblog.jp/

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