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デジタル写真の楽しみ方

(社)日本写真家協会(JPS)会員・フォトス ハットリ 代表
服部 辰美

スマホと一眼レフカメラ

冬の寒さはまだ少し残っているようですが、草木を見ると春がそこまで来ているのが感じられます。お天気の良い日にはカメラを持って出かけてみましょう。


昨年、地下鉄の駅の通路でiPhoneで撮影した写真を使ってB倍サイズに印刷されたポスターを見かけました。新聞紙上でも見開きいっぱいに印刷された広告を展開しているのを見られた方もあると思います。スマホの写真でもここまでできることに驚きました。
そして重い一眼レフカメラを持って旅フォトを撮ることの意味について再度考えるきっかけになりました。
確かにどこでも気軽にスマホのカメラ機能で撮影して記録することが日常的になりました。
外食時にテーブルに運ばれてきた料理をスマホで撮影している光景などもよく見かけます。
観光地でも自撮り棒の先に付けたスマホカメラで記念写真を撮影している姿もよく見ますよね。撮ってすぐにSNSに写真をアップして友達とその場の臨場感を共有する楽しみも簡単にできるようになりました。情報の共有の利便性がスマホ写真の大きな特徴だと思います。ただ気をつけなければいけないのは、写真をアップすると同時に世界中に一瞬にして発信されていることをいつも思っていなければなりません。逆の立場で考えれば自分の顔写真が知らないうちに誰かにシェアされている可能性もあるわけです。写真のモラルを改めて考えていく時代になったのだと思います。最近の話では、他人がSNSにアップしている風景の写真を少し加工して自分の作品のようにした後、写真集にして販売、そして逮捕・・・という記事もありました。簡単便利は危険と隣り合わせでもあるということですね。

少し話が逸れましたが、スマホと一眼レフカメラのすみ分けを考えてみましょう。
スマホカメラの特徴は、そのコンパクト性上撮像素子が小さいということです。そのため使用される内蔵レンズが広角系で一眼レフの標準レンズ並みの画角をカバーしています。これは、広角レンズの特徴である(被写界深度)が深くシャープな写真が作りやすいということです。逆に(ボケ)を活かした撮影が不得意だといえます。そしてモニター画面を見ながらシャッターを押すことになります。一眼レフカメラのようなファインダーを覗きながら写すことはできません。この行為には一長一短がありどちらが正しいということはありませんが、写真を撮るとき作品として被写体を見ていく際に周囲を暗く囲まれたファインダー越しの見え方のほうがより集中しやすいといえるでしょう。明るい屋外ではなおさらモニター画面が見にくくなります。しっかりと写す行為に集中して自分が今写真を撮っているんだと意識する、このあたりにスマホ写真と一眼レフカメラのすみ分けが隠されているような気がします。サブカメラ的に使われているコンパクトデジタルカメラもスマホカメラの技術向上に伴い少し元気がなくなっているみたいです。一眼レフ系もミラーレスカメラの進化とともにボディーサイズも小さくなってきました。デジタルの進化はとても速く、新製品も毎年発表されています。これからはそんな製品群の中からどう選ぶかの基準を自分なりに決めていくことが必要ではないでしょうか。

まず自分が何を撮りたいかをはっきりと意識してそれに合うカメラはどれなのかを選択していくのが無駄な買い物を防ぐ近道だといえるでしょう。
フィルム時代に置き換えるとフィルムサイズによって被写体へのアプローチ方法を変えて撮影していました。デジタルであれば撮像素子の大きさや画素数、メーカーごとの色味の仕上げ方、そしてシステム的な使用勝手の違いなど選択肢が増えてうれしい悩みの世界ですね。楽しい世界が広がる写真の趣味、これからみなさんも末永く続けてほしいと思います。

筆者のブログには、デジ一眼やコンデジで撮影したものを
いろいろ掲載しています。
PHOTO COLOR
http://tatumiiro.exblog.jp/

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