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健康ライフのためのサプリメント&代替医療

Dr.BEAUT・ソフィーリッチ代表
医学博士 山中 直樹

メタボリック症候群とは−7

  内臓の脂肪蓄積細胞が分泌する善玉サイトカイン(アディポカイン)にアディポネクチンがある。
  アディポネクチン肥満による代謝血管の異常を抑制するアディポカイン。
  インスリン抵抗性が悪化するII型糖尿病や血管の炎症を抑制して心臓血管疾患の予防に関係する生理活性物質なのだ。
  血液中のアディポネクチンのレベルが低下すると血小板の活性化が起って、蓄積脂肪組織とアディポカインレベルが問題となる。
  そして、高血圧、糖尿病などの内分泌障害やインスリン抵抗性、血管異常などの動脈硬化進展過程に対して、どのような影響をするのかと解明研究が進んでいる。
  例えば、炎症を誘発するアディポカインの分泌は蓄積脂肪が増すと上昇することになる。
  逆に、外科的に脂肪組織を除いたり、運動やカロリー制限はアディポカイン条件を好転させて、動脈硬化の危険分子となる背景因子を改善する。
  アディポネクチンは糖尿病,動脈硬化,炎症の進展を防止するようなアディポカインなのだ。
  アディポネクチンの減少は血小板の活性化を伴って白血球や単球と凝集を起こして動脈硬化が促進されるようになる。
  アディポネクチンレベルを下げないようにすることは、既に説明したように悪玉サイトカインのPAI-1(plasminogen activator inhibition‐1)の活性化を上げないようにするとともに、血小板凝集による動脈硬化促進防止に大切なことだと判る。
  PAI-1を分解不活性化し、血小板凝集抑制作用を有するナチュラル スーパーキナーゼIIが持つ重要な意味が、ここにもあるのだ。
  以上より、内臓脂肪蓄積を伴う肥満を改善して、血管の炎症を誘発するメタボリック症候群とならないことが如何に重要かが判る。

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