文化講座
コレステロール180㎎/dl以下、LDL-コレステロール100㎎/dl以下の危険性 その10
肥満と痩せの危険性・・2
前回取り上げましたように、ファッション大国・スペインやイタリアでは、BMI(Body Mass Index:体格指数)が18以下の痩せ過ぎによる死亡率の増加から、モデルのファッションショーへの出演の禁止をしています。
負けず劣らずのファッション大国・フランスでは、フランス国民議会は『痩せ過ぎや拒食症の煽動と戦う法案』によって、過剰なダイエットによる健康被害
に、その命の危険性に歯止めをかけるべく、「食事制限によって行き過ぎた減量を行わせ、その結果として健康を危うくする行為」に罰則を与えるような規定を
行ったのです。
インターネットサイトやメディアによる主に女性を対象としたような行き過ぎた減量ダイエットを煽動すると最高で禁固三年、罰金をおよそ730万円の罰則を設けたのです。
ファッション大国で、如何に過剰な減量が死亡率を増加するような危険性があるかの認識が高まっていることを示したものです。
最近のNHKのBSハイビジョンテレビ番組・ファッショニスタを観ますと、世界一流といわれるファッションショーにあって、以前のような痩せ過ぎのファッションモデルの出演がなくなり、痩せを煽動するようなファッションからの変化を知ることが出来ます。
ボヘミアン調やモダンアートを感じさせるファッションは、痩せ、スリムを煽動するスタイルが消えつつあることを示していると判ります。
そうしたファッションリード国でのチェンジに対して、我が国は、あいも変らぬ痩せ願望を煽動する状況が促進されているようです。
逆に、メタボ、メタボと"肥満"に注目を集めて、痩せとは反対に、過剰と言える予防基準を設定して、"健康産業"による"痩せ"への"煽動"が構造的、積極的に行われている状況と言えます。
あたかも、ファッション大国で禁止、見直されている痩せ過ぎを誘発するような危険なファッション問題からの関心をそらそうとしているとも思えます。
人の死について、俯瞰思想が欠けているのです。