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健康ライフのためのサプリメント&代替医療

Dr.BEAUT・ソフィーリッチ代表
医学博士 山中 直樹

コレステロール180㎎/dl以下、LDL-コレステロール100㎎/dl以下の危険性 その28

肥満と痩せの危険性・・20
―BMIと年令別死亡リスク・55~65才未満―

T.Pischonの論文の続きです。

今回は年令55~65才未満(55to<65才)の男女を対象にBMIと関係した肥満と痩せによる相対的死亡リスクの増減が話題です。

BMIと死亡リスクの増減はBMI 23.5to<25.0でのリスクを1.00として、それぞれのBMIでの男女別の相対的死亡リスクとして示します(値が1.00以下で死亡リスクの低下、1.00以上でリスクの増加を意味する)。

BMIと55~65才未満の男女別相対的死亡リスク
BMI 男性 女性
痩せ <18.5 2.27 1.92

正常 18.5 to<21.0
21.0 to<23.5
23.5 to<25.0
1.30
1.03
1.00
1.26
1.01
1.00

過体重
(チョイ肥満)
25.0 to<26.5
26.5 to<28.0
28.0 to<30.0
0.83
0.97
1.06
0.97
1.03
1.16

肥満 30.0to<35
≧35
1.22
2.02
1.19
1.68

・痩せBMI<18.5
55~65才未満の男女にあっても、前回取り上げの55才未満の男女の場合と同様に痩せBMI 18.5以下で最も死亡リスクは高くなる。
男性で死亡リスクは2.27倍女性では1.92倍と正常範囲BMI 23.5to<25.0に比して、およそ2倍の死亡リスクが増すのです。

・正常BMI(BMI18.5to<25.0)
正常BMIの範囲にあっても低めBMI 18.5to<21.0では男性で1.30、女性では1.26を示し、BMI 23.5to25.0より3割程、死亡リスクが高いと判ります。
正常BMIでも、BMI 21.0to<23.5までの上昇でBMI23.5to<25.0と死亡リスクはほぼ同様となります。
つまり、正常BMIの範囲にあっても、男女のいずれも、BMI 18.5to<21.0の正常低めでは、死亡の危険は増すことになります。

・過体重(チョイ肥満)BMI(BMI 25.0<30.0)
過体重の範囲では、BMI 25.0to<26.5の低めでは、死亡リスクは男性では0.83女性では0.97と男女共に正常BMI 23.5to<25.0より低いのです。
BMI 26.5to<28.0では男性0.97、女性1.03となり、男性では死亡リスクは低い傾向を示しますが、女性では1.03と死亡リスクは上昇傾向になります。
しかし、チョイ肥満の過体重の範囲にあってもBMI28.0to<30.0まで増せば、死亡リスク男女共に上昇傾向に転じます。

・肥満BMI(BMI30以上)
肥満BMI30.0to<35では、男女とも死亡リスクは2割ほど増加となります。
超肥満と言えるBMI≧35となれば、死亡リスクは男性では2倍、女性では1.7倍ほど増すことを示しています。

以上より、男女とも、死亡リスクが最も増すのは痩せBMI<18.5であり、次に危険なのは超肥満BMI≧35以上だとなります。
また、正常BMI低めの18.0to<21.0も死亡リスクは3割程の増加傾向にあり、BMIが21.0以下にしないが良いのです。
次に、死亡リスクが高いのは超肥満BMI≧35となります。
BMI 30.0<35でも2割程の上昇となり、BMIは30以上の肥満も危険なのです。
逆に、チョイ肥満の過体重では正常BMIより死亡リスクが低くなります。
つまりは、男女共にBMI 23.5to<28.0に保つことが死亡リスクは低いとなります。

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