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健康ライフのためのサプリメント&代替医療

Dr.BEAUT・ソフィーリッチ代表
医学博士 山中 直樹

コレステロール180㎎/dl以下、LDL-コレステロール100㎎/dl以下の危険性 その13

肥満と痩せの危険性・・5

今回はK.M.Flegalらによる2007年の論文「Cause-Specific Excess Deaths Associated with Underweight, Overweight and Obesity, JAMA,298,2028~2037,2007」からの紹介とします。

論文の表4からのデータを以下に示します。
BMI(Body Mass Index,体格指数)と関連した心血管死、ガン死、感染症などその他の疾患による死亡の増減を示した結果です。
正常BMIといわれるBMI 18.5<25の範囲の死亡数を基準とし、死亡数が増加した場はプラス、減少した場合をマイナスの数値とした増減%で示してあります。

死亡者数の増減(%)
BMI
死因 <18.5 18.5-<25 25-<30 ≧30
心血管死 1.0 0 -2.0 9.4
ガン死 0.8 0 -2.5 2.7
その他の死 3.6 0 -11.8 -0.1

前々回の「肥満と痩せの危険性・・3」では、BMIと年齢群別の死亡者数の増減を示しました。
すべての年齢層でBMI 25-<30で一番死亡者数の低下が認められ、BMI<18.5、BMI≧30、取り分けBMI 35以上で増加する結果だと記憶していると思います。
今回は、BMIと死因別の増減です。
今回も、心血管性疾患(心筋梗塞や脳卒中)、ガン、その他(感染症、拒食症、過食症、自殺、事故死など)のいずれの死因にあっても、正常BMI(18.5-<25)よりも、チョイ肥満(BMI 25-<30)では、減少しています。
取り分け、その他の死因による減少が明らかで、-11.8%もの低下となっているのです。
チョイ肥満では、感染症のみならず拒食、過食、自殺、事故死やうつなどの精神不安による死亡者が減少していることを示唆しています。
心血管による死亡者数は肥満たるBMI≧30で9.4%の増加となり、痩せのBMI 18.5以下でも増加傾向にあることを示しています。
BMI<18.5では、低コレステロールと同様に脳卒中の内で脳出血死が増加するからです。
また、ガン死では、BMI≧30以上の肥満で、2.7%の増加があります。
肥満と関連するガン死が増すからです。
「その他の死」では、痩せのBMI<18.5で死亡者数は増す傾向が明らかです。
以上より、心筋梗塞や脳梗塞死も含めたいずれの死亡因であれ、チョイ肥満のBMI 25-<30が一番ヘルシーといえるのです。

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