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12種類の精油・期待される香りの効能と使い方

一般社団法人アロマハンドトリートメント協会代表理事
木之下 恵美 Megumi kinoshita

ローズマリー ~ 清々しき若返りのハーブ

  

深く澄んだ海の青を可憐な花に託して、風吹きすさぶ岸壁に這うように命する『Rosmarinus=海のしずく』といわれるその植物は、わたしたちの心にも身体にも、澄みとおるような癒しを与えてくれます。深く濃い緑の線形葉を手で軽く触れるとその香りにすーっとこころがクリアになるようです。今回は、このローズマリーの香りに ついてお話しましょう

  

ローズマリー Rosemary  和名 マンネンロウ
学 名 
主要な産地 
科名
種類
抽出部位 
抽出方法 
主要成分 

Rosmarinus officinalis
フランス、スペイン、チュニジア、モロッコなど
シソ科
低木

水蒸気蒸留法
1.8-シネオール、カンファー、ボルネオール、酢酸ボルニル、β-カリオフィレン
特徴 澄んだ香りと強い生命力をもつローズマリーの精油は多くの効能を持ちます。呼吸器系への効果、肩こりや神経痛、リウマチ痛に対する効果、スキンケアでは、毛穴を引き締めてたるんだ肌をスッキリさせ生き生きと若返らせる効果が   期待されます。頭髪への働きもよく知られていて、コシがなくなってしまった髪をしっかりさせ、白髪を黒髪に戻す効果があるといわれています。古くは8世紀頃のドイツのロルシェ修道院薬局方において、疲労と痛みに対する処方が記載されて いたり、当時の西ローマのカール大帝の農園では必ず栽培するように支持されていました。疲労や痛み、胃腸の不調、喘息やリウマチへの効果、若返りのハーブとしても人気でした。
また、歴史上の有名なお話として、14世紀のハンガリーの女王のローズマリーの素敵なお話があります。14世紀のハンガリーの女王エリザベート1世は、若くに王を亡くし、ひとり公務に励み、民衆からの信頼を一身に受けていました。そして、多忙を極めた女王は、70歳を過ぎた頃にはリウマチを患い寝たきりになってしまいます。ところが、修道院の僧により伝授されたローズマリーなどのハーブを用いたアルコールチンキをつけたりそこに入浴したり内服したりと用いることによって完治し、美貌も取り戻し、70歳を過ぎた女王は隣国ポーランドの国王に求愛されるという逸話があります。
ローズマリーは、リウマチ痛や腰痛、肩こり、血行不良に効果を発揮し、老化によりたるんだ毛穴を引き締め、頭脳明晰化作用を持ち、疫病から身を守り、頭髪を元気にさせるといった効果が知られます。
『若返りのハーブ』とは、ローズマリーをあらわします。

  

本日はこのローズマリーのアルコールチンキをつくってみましょう。

レシピ ローズマリーのアルコールチンキ

材料
無水エタノール 25mL
ウォッカ(40度/無香料のもの) 25mL
ローズマリー精油(Rosmarinus officinalis)12滴
ペパーミント精油(Mentha piperita)     6滴
ラベンダー精油(Lavandula angustifolia) 6滴

作り方
1.無水エタノールとウォッカをあわせます。
2.1に精油(ローズマリー、ペパーミント、ラベンダー)をいれます。

これでできあがりです。使用期限は3ヶ月以内です。できあがったアルコールチンキは、腰痛や肩こりに用いたり入浴直前に浴槽のお湯に10mLほど落としたりします。

化粧水をつくるとき
1.できあがったローズマリーのアルコールチンキを100mLボトル(アロマテラピー用の溶解しないガラスなどの容器)に10mLほどいれます。
2.1へ精製水を80mLほどいれてできあがりです

常温でも冷蔵庫でも保管できますが、できあがった化粧水は2週間ほどで使いきりましょう。


環境省認可法人(社)日本アロマ環境協会インストラクター
初穂香房主宰
Lavozouアロマテラピー講師
栄中日文化センター講師
1995年よりアロマテラピー講師として活動
ホームページアドレス  http://www.lavozou.com/index.html


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