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信天翁喫茶ワールド

信天翁(アホウドリ)喫茶主
医学博士 山中 直樹(宗直)

「ケガレ・ケ・ハレ」:喫茶・茶の湯のもう一つの道-10

「加上」は「ステマ」な「ゲーミフィケーション」

 私は今日の喫茶・茶の湯文化は、江戸時代の芸道的な茶道や煎茶の点前や作法が中心に一般に伝えられていると思っています。
 民衆文化としての喫茶・茶の湯は殆ど話題にならないのが残念です。
 我が国の歴史は、権力者側に都合の良い資料が残っているために権力者側を中心に語られることが多い為だと思います。
 学者や研究者達も"原子力人災"に見られるような構造的な体質が根深くあります。
 権力者側を向いていた方が色々都合の良い御利益が多いからです。
 日本最初の抹茶法の伝来者は栄西だとする伝説(前回取り上げ)がはびこっていますが、加上性あるお話です。
 「加上」は既に何度も取り上げましたが、江戸時代の37歳で亡くなった町人学者・富永仲基が称えた特筆すべき俊英の説。
 現代は、IT時代でそれ以前の時代とは比べようのない量とスピードある情報が飛び交い、多くの「加上話」に満ち満ちています。
 最近、ニュースになったネット上の「加上」性"口コミ情報"は、今に始まったことではありませんが、多くの人達を巻き込みます。
 最近のそうした"裏操作"によって"作られる"見えない"隠れた"手法はITによって促進されていると言えます。
 レーダー網では見えないアメリカが誇る戦闘爆撃機「ステルス」について知っている人でも、「ステマ」(ステルスマーケット)という言葉をご存知ない人は多いのでは。
 "口コミ情報"のみならず、国の内外で起こっていることの多くが「見えない操作」、つまり、「ステマ」による戦術、戦略的操作は恐ろしい程に行われています。
 「ステマ」と同時に「ゲーミフィケーション」と言う言葉も知っておく必要があります。
 つまりは、モバゲーなどのようなゲーム感覚で行われていることが多いのです。
 アメリカは、今や戦争もペンタゴン(国防総省)で無人戦闘攻撃機をゲーム感覚で操作しているのです。
 例えば、「クラウド」に集積されている情報によって「ステマ」な「ゲーミフィケーション」が行われ、「加上」のバーチャルリアルも質的な変化をしています。
 今も昔も「ステマ」な「ゲーミフィケーション」による「加上」話は多いのです。
 喫茶・茶の湯は栄西らの布教、茶寄合いでの民衆のストレス発散と情報コントロール、茶室での密談などなどと「ステマ」な「ゲーミフィケーション」の場でもあったのです。

信天翁喫茶ワールド
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