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信天翁喫茶ワールド

信天翁(アホウドリ)喫茶主
医学博士 山中 直樹(宗直)

臨床喫茶学:45

和食文化と喫茶・茶の湯―7

 私は今日に伝わる縄文時代を感じる和食&喫茶・茶の湯文化を大切にしています。
 私が昭和レトロ文化だと言う日本列島の食文化には縄文の民の生活が色濃く残っていると感じられるから嬉しいのです。 
 私は農文協(農山漁村文化協会)が1980年から1990年代に編集した都道府県別の「日本の食生活全集」を読み、雑穀、堅果類、野菜、根菜、麦、米などと茶に係わる料理や喫茶の方法を想像、再現、創作して食べることが大好きです。
 そうした料理&喫茶文化を私流に工夫して頣医流メニューを創生しています。
 私は愛知県三河の出身ですから「日本の食生活全集㉓聞き書 愛知の食事」などを熱心に読んだりして頣医流メニュー作成に努めているのです。
 「日本の食生活全集」は戦後の私達が子供時代に親しんだ食生活習慣の多くを伝えています。 
 私は小学校4年生ぐらいから母親がよく寝込みましたから学校から帰るとすぐに八百屋さんに季節の野菜や根菜類を買いに行き続いておさんどんを行っていました。
 時に少々離れたところにあった鶏肉屋さんにカシワを買いに行ったりしたものです。
 当時のカシワは卵を産まなくなった鶏を絞めた肉でした。
 私は鶏肉屋さんに頼んで絞める時は見せてもらったので命の遣り取りを間近に見ていました。
 生けるものは生きるために命の遣り取りを避けて通れないことを心に深く刻んでいます。
 それ故に、生きるために食べる他の生物の命を奪うことは出来るだけ他人にまかせるのではなく自分が直接に関与することが植物も含めて生きとし生けるものへの感謝の念をこめて畏敬尊厳に敬しています。
 三度の食事の調理に出来るだけかかわるように務めるのです。
 そして、国家や自分たちの立場が変われば変わるような"正義"を唱えて戦争や殺戮を行って人の命を奪う国家や人々には違和感を持っています。
 私は昭和レトロの食文化や日本列島の民の生活は日本列島史上、今日に至っても最も優れた民の食文化を育んだ時代だと思っています。

信天翁喫茶ワールド
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