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信天翁喫茶ワールド

信天翁(アホウドリ)喫茶主
医学博士 山中 直樹(宗直)

臨床喫茶学:34

健康寿命&平和寿命を延ばすスキ茶寄合-3-

 ホモ族最後となったネアンデルタール人は35万年前から2万4000年前まで生存していました。
 今日に及ぶ人類最後の誕生となったホモ・サピエンスは16万年前に発生したのです。
 ネアンデルタール人の生存は晩期のホモ・サピエンスと重なっていると判ります。
 ネアンデルタール人の脳の大きさはホモ・サピエンスと同じぐらいで1400㏄ぐらいあったようです。
 笛を鳴らし、死者への弔い、集団での言葉を交わし共食共生していたと考えられます。
 ヒョウタンを利用して水分補給をしながら移動していたのです。
 ホモ・サピエンスのクロマニヨン人に笛の技術を教えたと思われます。
 クロマニヨン人はフランス西部のラスコー洞窟に動物の壁画を残しました。
 光の届かないような洞窟の奥深くに今日に通用するような動物などを描いています。
 動物や食物に対する畏敬、宗教心や芸術心を持っていたことを示していると思います。
 顔料は粘土、酸化鉄を混ぜて色合いを調えています。
 動物の脂肪を混ぜて絵具として今日に残る洞窟壁画となっています。
 クロマニヨン人達は氷河期を乗り切って生存を続けたのです。
 太陽光を遮る氷河期に弱い日光によってもビタミンDが皮膚で作られて骨の形成が出来るように肌は白くなっていました。
 遠くから投げて使う槍や弓を開発して安全性を増した狩猟法を発見しています。  
 ネアンデルタール人のように近づいてこん棒などを用いて動物を襲うより安全、成功確率が高くなったと思います。
 新しい生活様式、技術改進、文化によってホモ・サピエンスは生き延びたのです。
 3万年前の気候は北ヨーロッパや中央アジアでは厳しくネアンデルタール人は氷河期の食料不足と骨が弱って狩猟する運動能力が低下した状態で自滅した可能性があります。
 ホモ・サピエンスは7万年ぐらい前にアフリカを出て、アラビア半島を経てユーラシア大陸に渡って、その後も世界に拡散して、それぞれの地域で文化文明を築いたのです。  
 四大文明地域はお互いに交流しながら地域に適した狩猟採集から、農耕牧畜社会を築いたのです。
 閉鎖社会を脱して多様な社会と移動して交流することが、多様な文化文明発展のためのキーとなるのは現代も日本社会が最も忘れてはならないことです。
 ノマドの人達との交流が大切だと判ります。

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