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知っておきたい暮らしのマナー講座

全日本作法会家督
武田 冴子

正月

正月は新しい年の始まりを祝うと共に、年神様を迎え1年の幸と恵みを願う行事です。そのための準備や供物などに、その土地の習慣があり違いもありますが、新しい年を迎える厳粛な気持ちは同じです。数多くある行事のうち、一部について考えてみましょう。

大掃除

家の内外を掃除して、1年の汚れを落として清めます。事始め(正月の準備に入る日)は12月13日ですが、暖かい日を選んで進めます。

しめかざり 

部屋や車のアクセサリーではありません。掃除を済ませた清浄な場所に、年神様をお迎えできるしるしとして、しめかざりを飾ります。大根じめ、ごぼうじめ、玉かざり、わかざりがあります。

鏡もち

太古の鏡の丸い形に似ているところから、鏡もちといわれます。丸い形は人の魂をあらわしています。ふたつ重ねるのは陰 陽、すなわち月と日を重ねる。1年無事に過ごせますようにという願いがこめられています。鏡もちの添えものは地方によりさまざまですが、延命長寿、一族繁栄、福徳につながる縁起物を添えます。

正月の飾りつけ

1夜飾りは葬儀の飾りつけになりますので、早目に飾りつけを済ませ、おせち料理などの準備にかかります。

初詣

元旦の朝衣服を正し、まず氏神様におまいりをして、次に恵方まいりをします。自分の家を中心にして恵方にあたる神社、仏閣におまいりをします。

正月の箸

正月に使う箸は、柳の両口の丸箸を使います。柳は軽くて丈夫でしなやかです。芽の出るのも早く延喜のよい木です。正月など祝い事のときにわり箸は使いません。箸袋もおめでたい図柄、折り方のものを選びます。

松の内

七草粥の7日までを松の内と考えます。鏡もちは暖房の関係で早目にさげますが、飾りものは松の内を境にはずし、左義長(どんど焼)で焼くか、神社に納めます。
もったいないの心も大切ですが、年に1度の供物、飾りものですので毎年新しいものを使うようにしましょう。

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