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野菜と果物の魅力について

ベジタブル&フルーツマイスター協会認定カルチャースクール講師
栄中日文化センター「野菜ソムリエに学ぶー野菜生活向上のススメ」担当
服部 佳世子

新年度 「竹の子」

皆さん、お花見はいかがでしたでしょうか?
お気に入りのスポット、毎年訪れる名所などはありますか?

私は昨年、飯田にお花見に行ったことを思い出しております。
確か昨年は、4月8日7年に一度の盛儀、元善光寺御開帳に合わせて出かけました。今年は3日にお誘いを受けましたが、都合がつかずお断りいたしました。少々残念に思っています。
「飯田」といえば、いたるところに珍しい桜の名所があります。ご存知ですか・・・?

この記事が掲載される頃には、もう散ってしまっていることと思いますが、私がオススメする上記の名所は、どれも素晴らしい桜ばかり。
「知らなかった!」「行ったことないな」という方がいらっしゃれば、是非、お時間のあるときに出かけてみてくださいね。

その飯田には「桜守」といわれる桜の案内人がいらっしゃいます。南信州の素晴らしい桜を多くの人たちに紹介し、守り育てて後世に残していきたいという人たちが集まって出来たグループだそうです。
こういう方がいらして指南してくださることで、素晴らしい桜を毎年堪能できます。感謝しております。

よく私は飯田についてお話しさせていただきますが、名古屋から比較的簡単に足が運べること、こじんまりとした町並み、そしてリンゴをはじめ様々な野菜・果物の栽培を見学でき野菜ソムリエとして貴重な体験ができること、また様々な食べ物がおいしく特に和菓子には定評があること、その上地元の方々は人情味があり、その佇まいたるや小京都を思わせて・・・と、そのすべてにとても心引かれているからなのです。
そして気がつくと、行ってきま~す!と、車でひとっ走りしてしまうのでした。

さて、いよいよ新年度のスタートです。私の所属している日本ベジタブル&フルーツマイスター協会が4月1日付けで新しいスタートを切ります。
というのは名称と資格名称が変更になるのです。
協会名は「一般社団法人 日本野菜ソムリエ協会」、
資格名称も「ジュニア野菜ソムリエ」「野菜ソムリエ」「シニア野菜ソムリエ」となります。永いこと親しんでまいりました協会名・資格名称がなくなる一抹のさみしさを感じつつも、これからも有資格者~野菜ソムリエのひとりとして~頑張る所存でございます。
皆さん、どうぞよろしくお願いいたします。

また一方で、ベジフルチィーチャーとしてもさらに励んでまいりたい、と思っています。
この度の事業仕分けでかなり予算も削減されたようですが、「食育」という与えられたシーンで、そして自分達からも活躍する場面をもっと見い出すよう頑張ることで、さらなるスキルアップを目指し、ますます努力と精進を重ねたいと思っております。

桜の開花が話題になるこの時期、竹林では竹の子が地上に顔を出します。そう、今がまさに旬です。
今回はそんな春野菜の代表選手「竹の子」にご登場願いましょう。

「「竹の子」」   
「筍」と「竹の子」どちらの字が正しいの!? 実はわかりません。
旬とは元来10日間の期間を意味する言葉であったようです。
竹の子は生え始めて10日以内の竹を意味するので、竹冠に旬と書く「筍」、とする説・・・なるほど、納得!!
又 竹の語源はたけ(丈)、たか(高)であるともいわれています。
竹の子は、竹の地下茎から伸びた若い茎で、「竹の子ども」の意味・・・こちらも納得!です。
この度、私は「竹の子」の字を使わせていただきますね。

【分類】 イネ科
【原産国】 中国江南地方の孟宗竹
【来歴】 日本への渡来は、一説には1736年薩摩の島津藩主が中国から琉球に伝わっていた孟宗竹を2株移植したのが始まりといわれています。
【美味しい時期】
3月中旬~5月中旬
【栄養/機能性】
食物繊維特に不溶性食物繊維を豊富に含み便秘解消に効果を発揮するといわれています。
カリウム、亜鉛、銅などのミネラルを多く含みます。特にカリウムは野菜や果物にたくさん含まれているミネラルで、高血圧の原因となるナトリウムを体外に排泄して血圧を下げる働きをするといわれています。
カリウムは茹でると消失しやすいのですが竹の子のカリウムは茹でてもあまり減らない特徴があるといわれています。
亜鉛が不足すると味覚障害を起こすといわれています。
【種類】
孟宗竹・・・・・・・・・・・日本の竹のなかで最も大きく、一般に竹の子といえばこれをさします。旬は3~5月で竹の子のなかでは一番早く、原産は中国江南地方といわれ、1736年琉球経由で鹿児島に伝来したといわれています。
淡竹・・・・・・・・・・・・・細長くて皮が薄く、赤紫がかっています。寒さに強く、北海道南部でも栽培されています。出回り時期は孟宗竹の後で、肉が薄く、味は淡白でアクが少ないといわれています。
ちび竹の子・・・・・・・土から顔を出したばかりの孟宗竹を早採りしたもの。お正月用に長さⅠ0センチ前後のものが出荷され、高級料理店が利用するといわれています。
真竹・・・・・・・・・・・・・皮に斑点があるもので、肉質がしまり、アクはやや強いが風味はよいといわれています。主に竹材用で、遅い時期に出てきた竹材にならない竹の子が食用として収穫されます。孟宗竹や淡竹より出回る時期が遅いといわれています。
根まがり竹・・・・・・・・山菜として人気のあるもので、日本原産の長さ20センチ弱の細長い竹の子。根元で湾曲するのが特徴です。肉は白く、香りがよいといわれ、穂先を水煮にした加工品も出回っています。
【保存方法】 生のまま置くとかたくなり、えぐみが増すので、手に入れたら出来るだけ早く茹でましょう。水につけて冷蔵庫で保存すれば2、3日日持ちします。ラップ、または湿った新聞紙に包んで冷蔵庫で保存してもよいでしょう。
【見分け方】 重量感がありずっしりと太っているもの、そして穂先が黄味がかって、皮全体が淡い黄色で色ツヤの良いものを選びましょう。穂先が黒緑色のものは日に当たったためで筋がかたく、えぐみが強いので避けます。
また下の切り口がみずみずしく白いものを選び、ヌルヌルしているものや茶褐色のものは古くなっている証拠ですのでなるべく避けましょう。
【調理/用途】 掘りたてのものはアクが少ないので生食出来ますが、通常は茹でて食します。
アクの正体は蓚酸とホモゲンチジン酸です。大きい方が少ないといわれています。
"上手なゆで方"
皮つきのまま先端を大きく斜めに切り、皮の部分に縦に切り込を入れます。大鍋にぬかをひと握りと鷹の爪2~3本入れ水から茹で、沸騰したら弱火にして1時間前後茹でます。根元に竹串が通るようになったら火を止め、そのまま湯ごと冷まします。水でよく洗い皮をむいて使います。
"上手な使い方"
部位によって繊維の状態が異なるので、適切に使い分けましょう。
先端の姫皮・・・・椀だね、酢のもの
穂先・・・・・・・椀だね、煮物、あえ物
中心部分・・・・・煮物、焼き物
根元・・・・・・・竹の子ご飯、揚げ物
参考資料      講談社 旬の食材 春・夏の野菜

春といえば新キャベツの美味しい時期、こんなレシピはいかがでしょうか!!
先日「子供に野菜を食べさせたい」~野菜をもっと好きにさせるレシピ~と題して料理教室をいたしました。その時人気のありましたレシピをご紹介いたします。

アンチョビー入りトマトソースdeキャベツステーキ

材料          4人分

キャベツ 1/2個
オリーブオイル 大匙1
バター 10g
小麦粉 少々
トマト 2個
アンチョビー(フィレ) 6枚
      (ペースト) 小匙6
オリーブオイル 大匙2
黒コショウ 適宜

作り方

1.アンチョビーソースを作ります。
a.フライパンにオリーブオイルを入れてアンチョビーを中火ぐらいで炒めます(フィレの場合は形が崩れて香りがたつ程度)(ペーストの場合は香がたつ程度)
b.トマトを入れて形が崩れる程度に混ぜながら炒めます。
2.キャベツはあらって水気を拭いて、小麦粉を茶漉しで両面かけておきます。
3.フライパンにオリーブオイルを入れてキャベツを中火で美味しそうな焦げ目をつけます。2分くらい。
4.ひっくり返したらフタをしバターを入れて中火よりはやや弱火にして約2分焼きます。適当に歯ざわりのあるように。
5.お皿に4を載せ1のソースをかけてキャベツに黒コショウをかけ出来あがりです。
※お子様の口にアンチョビーが合わない場合は、塩で味付けをして下さい。さっぱりと頂けるので、こちらもオススメです。
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