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野菜と果物の魅力について

ベジタブル&フルーツマイスター協会認定カルチャースクール講師
栄中日文化センター「野菜ソムリエに学ぶー野菜生活向上のススメ」担当
服部 佳世子

「庭いじり」「アンズ」

 皆さま連休はいかがお過ごしでしたか?
お天気にも恵まれて遠出をなさった方も大勢いらしたかと思います。私といえばどこへも出かけず、家の中のことや草抜き、庭の掃除、メダカの水替えと何やかやとあっという間に、世間でいうゴールデンウィークは終わってしまいました。残ったのは疲れだけ!!

これからは一年で一番憂鬱な季節になります。
そんな時はこのカエルのようにのんびり過ごしましょう。

そんな中、高校時代の友人が訪ねてきてくれました。
久しぶりでしたので一日ゆっくりと懐かしい話に花を咲かせ、お昼は近くのいつも行くリヨンさんでランチをいたしました。

AのメニューにBの前菜の冷製ホワイトアスパラ。自家製マヨネーズとバルサミコソースをつけていただきました。メインのコロッケの盛り付けもステキ!お味はもちろんグッド。
デザートのイチゴのタルトも美味しかったです。

今月は杏について勉強していきたいと思います。

『アンズ』
干しアンズ

梅や桃などと遺伝的に近縁にあたります。
古来中国では「唐桃」と呼ばれ、紀元前3000年ごろにはすでに主に薬用として栽培されていたそうです。
【分類】 バラ科 サクラ属
【原産地】 ネパールから、中国の山東、山西、河北地方の山岳地帯といわれています。
【美味しい時期】 夏 最盛期は6月~7月中旬
【主産地】 リンゴの産地と分布が一致しています。
冷涼な気候の長野、東北、北陸地方など。
【栄養/機能性】
  • β―カロテンが群を抜いて多く含んでいます。
    その中でもβ―クリプトキサンチンに発ガンを抑制する強い作用があるといわれています。
  • クエン酸、リンゴ酸といった有機酸を多く含み、胃酸の働きを良くし、殺菌作用などの効果があるといわれています。また、乳酸を減らして、疲れを取り除き、肩こりや腰痛の防止にも効果があるといわれています。
  • 糖質消化酵素であるグルコシアターゼの働きを杏が強く阻害し、糖質が消化吸収されるのを抑制するので糖尿疾患者の血糖値調整に効果があるといわれています。
  • アミノ酸の一種のギャバが果肉に含まれ、脳の血行をよくする作用が知られているので、脳動脈硬化症によるボケの予防に効果があるといわれています。
    干しアンズは体を温める性質があるので、毎日少しづつ食べると冷え性が改善されるといわれています。また内臓の機能低下や発熱による腫れを抑えたり、のどの渇きや切れにくい痰にもよいといわれています。
  • 種はキョウニン(杏仁)と呼ばれ、生薬として咳止めや痰を抑える効果があるといわれています。
    漢方処方にも使われています。
【選び方】
  • 十分に熟し、濃い橙色のものを選びましょう。
    表面に傷や、当たって柔らかくなってしまった部分などがないかを確かめて選びましょう。
  • 手に持った時に実が締まっていて、皮に張りがあり、しっかりと香りがあるものを選びましょう。
    実がやわらかくなっているものは避けましょう。
【保存方法】 乾燥しないようにラップに包むか、ポリ袋に入れて冷蔵庫で保存しましょう。
日持ちがしないのでなるべく早く食べましょう。

冷凍保存
皮をむき種を取り除き、ミキサーにかけてピューレ状にして冷凍しましょう。
【用途/調理】 皮をむく時は桃と同じように、熟すと縫合線にそって種までくるっと一周ナイフを入れ、上下をひねると簡単に二つに割ることが出来ます。硬めのものは溝に沿ってナイフを入れ、種をよけながら半分に切ってから種をくりぬき、その後で皮をむきます。
用途は生のまま果物として食べます。
タルトやショートケーキなどのトッピングコンポートやジャム、ピューレなど
他に缶詰として一般に出回っています。

参考資料 
旬の食材百科 野菜と果物の品目ガイド 農経新聞社
http://foodslink.jp/syokuzaihyakka/syun/fruit/anzu.htm

今回は杏仁霜(粉末)を使って杏仁豆腐を作りました。

「杏仁豆腐 (アンニントウフ)」

材料  4人分

1/2カップ
粉寒天 2g
砂糖 30g
牛乳 1カップ
杏仁霜 10g(大さじ1)
イチゴ 8個
キウイフルーツ 1個
バナナ 小1本
 
砂糖 80g
150cc

作り方

  1. 鍋に砂糖と水を入れ煮立たせて蜜を作り冷やしておきます。
  2. 杏仁霜に牛乳を少しづつ入れて溶かし、濾しておきます。
  3. 鍋に水、粉寒天、砂糖を入れて火にかけ混ぜます。透明になってから1分ほど混ぜながら弱火で煮ます。
  4. 3の中に2を入れ牛乳が沸騰しないように人肌程度に温め、あら熱をとります。
  5. ガラスの器を用意して、4等分に流し、冷蔵庫で冷やします。
  6. 器の寒天に切れ目を入れ、フルーツを飾ります。
  7. 蜜をかけて出来上がりです。

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