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『食育』をはじめましょう

栄中日文化センター料理教室講師・食育伝道師・管理栄養士
テーブルコーディネーター
伊藤 華づ枝

子供が喜ぶお弁当レシピ ~お弁当づくりのヒントとかんたんお弁当レシピ~

今もっとも注目されている「食育」。しかし、「食育ってなに?」とあまり深く知らない人も多いようです。
そんな人々のために、今シリーズは「食育」をとりあげました。
「高齢者のための食事とは」、「働き盛りの人のための食事とは」、「幼児のための食事とは」、「よく噛むことの大切さ」、「カルシウムの大切さ」など、基本的な知識と最適レシピを12回テーマでわかりやすくご紹介しています。

第8回目のテーマは「子供が喜ぶお弁当レシピ~お弁当づくりのヒントとかんたんお弁当レシピ~」です。お弁当は、栄養バランスと年齢に見合った分量を考 えることが大切です。おいしく、かわいらしく作ることも大事ですが、成長期にあたる大切な時期のお弁当は、栄養バランスを考えて作ることが最も重要です。 また、食中毒などの予防から、衛生上の配慮も必要となります。
今回は、お弁当作りのポイントと手軽なお弁当作りのヒントをご紹介します。



1. お弁当作りに大切なこと

★適切な量と質を考えます。
  3食の中で最も活動量の激しい時間帯に食べるお弁当は、1日の栄養所要量のほぼ3分の1の栄養量と活動に見合った分量が大切です。
  主食4:おかず6の割合にし、主食・主菜・副菜を取り合わせて、栄養バランスをとるようにします。
  お弁当は主にご飯を中心に、おかず3~4品の組み合わせが適量でしょう。
  弁当箱は年齢に見合った分量を入れる大きさのものを選びます。

★何よりも食べやすく作ることが大切です。
  幼児期・学童期のお弁当は、おいしくかわいく作ることも大切ですが、年少児は1人で食べることに精一杯です。食べやすいように、年齢に合わせた調理形態を考えて作ります。
  ご飯はこぼれないように、おにぎりや海苔巻きにすると食べやすいでしょう。
  パンもひと口で食べられる大きさに切ったり、ラップで包んで入れてあげます。
  おかずもひと口大の大きさにし、ピックなどに刺して食べやすくしましょう。
  お箸とともにスプーンも添えておくと良いですね。

サンドイッチ(ジャムロール、牛ステーキサンド、キャベツ、トマト、きゅうり、ゆで卵、ツナ、レタス)、ベーコンとさやいんげんのバターソテー、焼きししゃも、ゆで卵の花形切り、りんご、キウイフルーツ 天むす、塩もみラディッシュ、ほうれん草と生しいたけのバターソテー、さつま芋と干しアンズの甘煮、白菜とわかめの卵とじ煮、川ますの黄身焼き、チェリー フレークご飯、キングサーモンのバター焼き、グリーンアスパラ、春雨の酢の物、くるみ貝のうす味煮、うどのきんぴら、いちご白玉

*娘のお弁当を中学・高校の6年間、一日も休まず作りました。その時の記録写真は1,000枚にものぼります。

2. お弁当作りの注意点

(1)食中毒などを予防するために、衛生上の注意が重要です。
  お弁当は作ってから食べるまでに、時間がかかります。食べ物が腐ったり、変化しないように調理法や詰め合わせには細心の配慮が必要です。夏場や梅雨時は特に注意しましょう。
  弁当箱に詰める前に、前夜作った物は必ず再度火を通します。傷みやすいハム、ソーセージ、練製品、ひき肉も充分に火を通します。
  熱いご飯と冷えたおかずは、両方同じ温度に冷ましてから詰めます。
  蒸れて味が変わったり腐ったりするので、熱いうちに弁当箱のフタをしないようにします。
  弁当箱は帰宅後早く洗い、熱湯消毒をして水気をよくふいておきます。
そのため、お弁当箱は熱湯消毒できる物を選びます。

(2)お弁当に適した材料や調理法を選びます。
  脂肪の多い肉類、バター、ラードなどを使ったものは、冷えると脂肪が固まりまずくなります。
  魚は冷たくなると、骨が離れなくなります。小骨の多い魚とともに注意が必要です。
  水分の多くない物、冷めても味の変わらない物を選ぶようにしましょう。

(3)簡単に手軽に作れることが重要です。
  忙しい朝食と同時進行で作るお弁当は、短時間で作れることが大切です。
  短時間で作るために、お弁当のおかずは前夜の献立と一緒に考え、利用できるものは余分に 作って朝もう一度火を通したり、夕食作りの時に下ごしらえをして、朝仕上げましょう。
  ホームフリージングや常備菜を作り置きして、お弁当作りを時間短縮します。

(4)手作りが一番です。
  加工食品や既製品に偏らないで、できるだけ手作り料理を心がけ、栄養バランスと自然のおいしさを教えるようにしましょう。


3. お弁当作りのヒント

(1) 前夜にメニューを考え、メモを書きます(食材の色を考えて、メニューを作ること)。
(2) 野菜の下茹で、切るなどは必ず前夜のうちに行います
(夕食の準備をする時に、少しずつしておくと良いでしょう)。
(3) 下味も前夜のうちに行います。
ただし、肉は前夜に下味をつけるとかたくなるので、当日の朝にします。
魚は、前夜からつけておくと味が締まり、身がしっかりするので前夜にすると良いでしょう。
(4) 煮物は前夜のうちに煮て、必ず朝再度火を通します。
(5) 色取りを考えます。
弁当箱を開いたときにわくわくするような、おいしそうな色取りや盛り合わせは食欲をそそります。
色取りが良いと栄養バランスも良くなります。
赤:トマト・にんじん・赤ピーマン・梅干し・イチゴ・さくらんぼ・スイカ など
黄:かぼちゃ・黄ピーマン・コーン・卵・チーズ・レモン・グレープフルーツ など
緑:絹さや・ブロッコリー・グリーンアスパラガス・そら豆・枝豆・青じそ・キウイフルーツ など
黒:ワカメ・ひじき・海苔・こんにゃく・黒豆・きのこ・ブドウ・プルーン など
(6) 煮物は野菜がたくさん食べられます。
ツナ缶やベーコンを使うとだしがいらず、だしをとる面倒が省けます。
豚肉や鶏肉を少量使っても、味が良いのでだしが必要ありません。
(7) 汁が出て味や香りが混ざったり、持っていく間に崩れたりしないように、アルミカップや ラップを上手に利用します。
汁気の多い煮物はよく水気を切り、密閉容器などに入れて工夫します。
ドレッシング、マヨネーズ、ソースなどは別容器に入れて詰めます。
(8) 味付けはしょうゆ味、ソース味、カレー味、酸味、塩・こしょう味、砂糖味(甘煮は子どもが ホッとします)などを取り合わせ、毎日変化をつけるようにします。
(9) 酢の物は子どもはあまり喜びません。酢と同量の水(又はだし)を加えると酸味がやわらぐの で食べやすくなります。少し甘めにすると良いでしょう。
(10) 必ず緑黄色野菜を1品入れましょう。


4. お弁当のおすすめレシピ

 ★ポークカツサンド
  ~ボリュームたっぷり!育ち盛りのお子さまに~

エネルギー 806kcal、たんぱく質 35.4g、脂質 36.4g、 塩分 3.7g(1人分)
■材料 分量:2人分
豚肩ロース肉(100g) 2枚
小さじ1/6
~1/4
こしょう 少々
小麦粉 適宜
(A)  
1/2コ
大さじ1/2
生パン粉 適宜
揚げ油 適宜
とんかつソース 大さじ3
~3・1/2
食パン(6枚切り) 4枚
バター
(室温又はマーガリン)
30g
溶き辛子 少々
キャベツ 100g
きゅうり 1/2本
きゅうり漬け 適宜
らっきょう漬け 適宜
ピック 4本
キウイフルーツ 1/2コ
いちご(大) 4粒
砂糖 小さじ1/2~1
コアントロー 少々
ミントの葉 適宜

■作り方
1. 豚肉はスジ切りにし、塩とこしょうをふって下味をつけ、小麦粉、(A)の溶き卵、パン粉の順につけて、油で揚げます。
2. 食パンはトーストして辛子バターをぬります。
3. キャベツは切る前に冷水につけておき、水気をよくふいてせん切りにします。きゅうりは斜めうす切りにします。
4. 2のパンに3 をのせ、1を大きく切ってとんかつソースを多めにまぶしてのせます。
5. もう1枚のパンではさみ、重石をします。
6. ピクルスをピックに刺し、フルーツは適当な大きさに切って、砂糖と洋酒でマリネします。
7. 5を切り分けて、6を添えます。

 ★天むす
  ~プリッとした海老天のおいしさがおにぎりとベストマッチ~

エネルギー 145kcal、たんぱく質 4.5g、脂質 2.6g、塩分 0.5g(1コ分)
■材料 分量:12コ分
2カップ
2・1/3カップ
大さじ2
小さじ2/3
むきえび(中) 24匹
(A)  
しょうが(汁) 1かけ分
しょうゆ 小さじ2
ごま油 小さじ1/2
少々
(B)  
天ぷら粉 60g
大さじ4
浅草のり 2枚
揚げ油 適宜

■作り方
1. 米は洗って分量の水を加えて1時間ほどおき、炊く直前に酒と塩を入れて普通に炊きます(※炊きたてのご飯の場合は塩味をつけます)。
えびは背ワタを抜いて、(A)で下味をつけます。
2. (B)を混ぜ合わせた衣を、1にまぶしつけます。2匹ずつくっつけて、170~180℃の油で揚げます。
3. 1のご飯で、2を包むようにしてにぎります。
4. 1枚を6本の棒状に切ったのりを、おひなさまのように巻きます。

 ★アジの南蛮漬け
  ~酸っぱくない南蛮漬けです。酢の物が苦手な子どもにも~

エネルギー 200kcal、たんぱく質 25.1g、脂質 4.2g、塩分 0.7g(1人分)
■材料 分量:2人分
アジ(中・3枚卸し) 1・1/2尾分
グリーンアスパラガス 2本
にんじん 1/4本(40g)
玉ねぎ 1/4コ(70g)
赤パプリカ 1/8コ(25g)
小麦粉 適宜
(A)  
かつおだし 50ml
みりん 25ml
しょうゆ 25ml
純米酢 25ml
砂糖 大さじ1~
1・1/2

■作り方
1. アジは3枚に卸したものを、骨抜きで小骨を取り除いて、1枚を3等分に切り分けます。
2. アスパラガスはピーラーで皮をむき、4等分の長さに切ります。にんじんは長さ5cmのマッチ棒位の太さに切ります。玉ねぎは薄切りにします。赤パプリカは1/2長さのせん切りにします。
3. 鍋で(A)を煮立てます。
4. 1のアジは水気をおさえ、薄く小麦粉をまぶして揚げます。2のアスパラガスも素揚げします。
5. 深みのあるボウルまたはガラス容器に、2の野菜を敷き、その上に4のアジとアスパラガスをのせ、アツアツの3をかけます。
6. 5にフタかラップをかけ、氷水または冷蔵庫で冷やし、味がなじんだら出来上がりです。

 ★ジャムクッキー
  ~時には手作りのクッキーを添えて~

エネルギー 134kcal、たんぱく質 1.3g、脂質 7.8g、塩分 0g(1コ分)
■材料 分量:12コ分
バター 100g
砂糖 40g
卵黄 1コ分
バニラエッセンス 適宜
薄力粉
(ふるいにかけておく)
140g
卵黄(水でのばす) 少々
いちごジャム 大さじ2

■作り方
1. ボウルにバター、砂糖、卵黄の順に入れてよく練り、バニラエッセンスをふります。
2. 1に薄力粉を加え、手でこねてひとまとめにします。
3. まな板に打ち粉をして棒状に形を整えます。12等分に切って丸め、中央にくぼみをつけます。
4. 卵黄をハケで塗り、くぼみにジャムを入れます。
5. 200℃のオーブンで12分程焼きます。


~参考文献~
  ・あたらしい家庭の健康料理  著者:伊藤華づ枝
  ・食事で変わる「良い子」と「悪い子」  著者:伊藤華づ枝
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