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インターネット公開文化講座

文化講座

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家庭で楽しむ世界の料理~世界を食する~

栄中日文化センター提携 インターティアラ・お料理サロン 主宰・食育伝道師・管理栄養士
テーブルコーディネーター
伊藤 華づ枝

フランスの旅

みなさまは世界の料理をいくつご存知ですか?
今回は、私が世界を旅して食した本場の料理をみなさまにお届けします。
さぁ、ご一緒に世界のごはんを食べに行きましょう。

第2回目は、フランスの旅です。
フランスの料理、食文化についてご紹介します。



1. フランス

面積: 54万7,000k㎡(日本の約1.5倍)
人口: 約6,000万人
首都: パリ
通貨: ユーロ
言語: フランス語

エッフェル塔: フランスの首都パリのランドマークとなっている塔。 フランス革命100周年を記念して、1889年パリで行われた万国博覧会のために建造されました。
※1991年この塔を含むパリのセーヌ川周辺は世界遺産として登録されました。

パリのエッフェル塔
凱旋門: ナポレオンの野望を象徴する建物で、ナポレオンの命令により建てられましたが、彼の生存中には完成しませんでした。壁面には、ナポレオンの戦いの彫刻が彫られています。 流形の地、セント・ヘレナ島で死んだ彼の遺体がここを通ってパリに戻り、墓に葬られました。

シャンゼリゼ通りから見る凱旋門

2. フランスの食文化  
~長い歴史をたどり、現代では世界最高の料理と言われています~

フランスの食事文化は、中世ヨーロッパの王族・貴族間における外交宴席の食事文化から生まれました。 それらの人々に仕えた調理人は、ヨーロッパ間を行き来し名声を競い合いました。 そのため、宴席に使用される食材、調理法、技術は日々高められ、フランス料理が確立され、更に発展 していったのです。
16~17世紀
16世紀半ば、ルネッサンスのなかで開花したイタリアの食事文化がフランスに紹介されました。
(フランス料理はイタリア料理の影響を大きく受けています)
その後、フランス料理はヴェルサイユの宮廷料理として洗練され、ルイ15世時代に最高レベルに到達します。
1789年フランス革命後、王族・貴族の使用人であった調理人が街に出てレストランを開きました。
これによって美食が大衆化し、美食家の時代を迎えます。各料理に合うワインが示唆されたのもこの時代です。

18世紀
料理人による料理書が出版され、家庭の主婦に新しい技術が豊富に伝えられました。
家庭料理が発展し、家庭に客人を迎えてディナーが楽しまれるようになりました。

19世紀~現代
それまで肥満は高い社会的地位を示すものでしたが、社会が豊かになるとバランスのとれた体型が誇りとなり安全な材料による食事制限、自然との調和など精神的背景とする新しい料理革命が起こりました。
現代のフランスでは、以下の3つの要素を取り込んで新しい食事文化を作っています。
(1)「ヌーベル・キュイジーヌ」...伝統的なフランス料理をより軽く仕上げていこうとする傾向
(2)「地方料理の復権」...各地域の個性ある料理に添えてワインやチーズを生かす傾向
(3)「フュージョン料理」...フランス料理を基盤としたヘルシーな日本・中国・タイ料理を融合する料理


3. フランスといえば・・"ワイン"!!  
~ブルゴーニュはワインの王様、ボルドーはワインの女王~

『フレンチパラドックス』~フランス人の逆説~
アメリカやヨーロッパでは、脂肪分が多い肉料理をたくさん食べるため、動脈硬化になり、心臓麻痺で亡くなる人が多いと言われています。しかしフランスだけは、心臓病による死亡率がアメリカなどに比べ約3分の1と極端に低い研究結果が出ているのです。
これは、フランス人は赤ワインをたくさん飲んでいるからだと言われており、この逆説を『フレンチパラドックス』と呼んでいます。

フランスはワインが豊富
Bordeaux ボルドー
  フランス最高の赤ワインの産地です。レストランではただBordeauxとメニューに書かれていることが多いので すが、その場合も店でいちばん高いワインであることが多いようです。白カビの濃厚なチーズとの相性は完璧で、「マリアージュ」(フランス語で結婚の意)の 言葉にふさわしい組み合わせです。
Bourgogne ブルゴーニュ
  ボルドーのまろやかさに比べ、力強い味わいの赤ワインが特色のブルゴーニュ。中でも「Romanee-Conti ロマネ・コンティ」は特に有名です。「Chablis シャブリ」、「Meursault ムルソー」は高級白ワインとして知られており、カキなどの魚介料理によく合います。
Champagne シャンパーニュ
  発泡性ワイン「シャンパン(シャンパーニュ)」の産地として世界的に知られています。 この地方で製造されたもの以外はシャンパンと名乗ることができません。 シャンパンは基本的にどんな料理にもよく合い、冷やして飲むと一層おいしさが引き立ちます。 有名なメーカーとして「Moet et Chandonモエ・エ・シャンドン」(※ドン・ペリニオンはここの高級ブランドシャンパン)、「Pomeryポメリー」、「VeuveClicquotヴーヴ・クリコ」などがあります。
Beaujolais ボージョレー
  手ごろな値段が魅力です。さわやかで軽く、若々しい味のため、最近の軽い味付けの料理によく合う赤ワインです。少し冷やして飲むとおいしいでしょう。 毎年11月第3木曜日に、世界同日解禁となるのが「ボ-ジョレ-・ヌーヴォー」です。


4. レストランや市場の楽しみ方

フランスには、家庭料理を味わう大衆レストランからフランス料理の最高峰を披露する高級レストラン、ちょっとお腹がすいた時の出店やカフェまで様々なタイプの店があります。
今回は私がこれまでに行った店をご紹介します。

★軽食に最適なパリのクレープ屋さん

★食材を自ら買出しできるリヨンのマルシェ(市場)

★オイスターバーでは白ワインとカキをダース(12コや6コ)でオーダーする

★最高級レストランポールボキューズ
~パリ郊外のリヨンで~


※3つ星を30年以上も維持しているフランス料理界の巨匠、ポールポキューズ氏が経営する最高級レストラン
ヌーベルキュイジーヌの帝王と呼ばれています。


5. フランスの料理

フランス料理は高度に洗練された調理法と味わいを持つ料理で、世界最高の料理と言われています。

★一般的なフランス料理のコースメニュー
オードブル(前菜)
hours-doeuvre
  スープ
soups,potages
  ポアソン(魚料理)
poissons
 

アントレ(肉料理)
entree
  デザート
desserts

※コースは、カジュアルな会合、食事時間、金額によりスープを省いたり、肉か魚料理のどちらかだけにするなど、条件に応じ様々です。

料理写真協力
「ラ・グランターブル ドゥ キタムラ」


6. フランス料理をフルコースで作りましょう!! (伊藤華づ枝のオリジナルレシピから)

(1)オードブル(前菜)
ラタトゥイユ(プロバンス風野菜の煮込み)
材料 作りやすい分量
なす 2本
ズッキーニ(又はきゅうり) 1本(200g)
A ピーマン 4コ
赤ピーマン 1コ
玉ねぎ 1コ
トマト(完熟・小) 2コ(300g)
ベーコン 2枚
にんにく(みじん切り) 1かけ
オリーブ油(又はサラダ油) 大さじ3
固形スープの素 1コ
トマトジュース 125ml
小さじ1
こしょう 少々

<作り方>
1 なすは1本を縦8つに切って長さを半分又は3分の1に切り、水にさらしてアクを抜きます。
2 ズッキーニは輪切りにし、(A)の野菜は角切りにします。
3 トマトは横半分に切って種を取り、ザク切りにします。ベーコンは1センチ幅に切ります。
4 フライパン又は厚手なべに油を入れ、にんにくをゆっくりと焦がさないように弱火で炒めます。
5 (4)にベーコンを入れて炒め、(1)、(2)を入れて更に炒め、固形スープの素、トマト、トマトジュースを入れて煮ます。
6 (5)を中弱火でトロトロと15~20分間位煮て塩、こしょうで調味します。
7 お好みにより、冷蔵庫で冷やします。

(2)スープ
ポタージュ ビシソワーズ
材料 分量:4人分
玉ねぎ(中) 1/2コ
サラダ油 適宜
じゃが芋 300g
600ml~
固形スープの素 1コ
牛乳 300ml
生クリーム 100ml
少々
あさつき 少々

<作り方>
1 玉ねぎは粗みじん切りにします。じゃが芋は皮をむいて薄いいちょう切りにします。
2 なべに油を入れて、まず玉ねぎを色づかないように炒めます。
3 (2)にじゃが芋を入れて水を加え、スープの素も加えてじゃが芋が柔らかくなるまで煮て、塩で調味します。
4 (3)を冷ましてミキサーにかけ、牛乳と生クリームも加えます。
5 (4)を冷たくして器に盛り、あさつきを散らします。

(3)ポアソン(魚料理)
白身魚のデュグレレ風
材料 分量:4人分
白身魚(骨付き2枚卸し・1切れ100~110g) 4切れ
  小さじ2/3
こしょう 適宜
玉ねぎ(中・みじん切り) 1/2コ(120g)
白ワイン 100ml
A 鶏がらスープの素 小さじ1/2
150ml
トマト
(湯むきしてみじん切り)
1コ(180g)
生クリーム 100ml
小さじ1/3~1/2
こしょう 適宜
青味(ディル・バジルなど) 適宜

<作り方>
1 白身魚に塩とこしょうをふります。
2 玉ねぎはみじん切りにします。トマトは湯むきして横に切り、種を取って粗みじん切りにします。
3 フライパンに玉ねぎをひき、白身魚を並べてワインと(A)を入れて沸騰したらフタをし、蒸し煮します。
4 (3)の魚の上に(2)のトマトをのせ、中火で更に蒸し煮します。
5 (4)の魚を皿に盛り、フライパンに残ったブイヨンを煮つめ、生クリームを加えて塩とこしょうで味付けします。
6 魚の上から(5)のソースをかけ、青味を添えます。
デュグレレ...19世紀後半のフランスの料理人名。魚料理にこの名前がつくと玉ねぎ、エシャロット、トマトなどを炒めてフュメ・ド・ポワッソン(魚の出し汁)を加え、バターモンテ(バターでとろみをつける)したソースであることを意味します。

(4)アントレ(肉料理)
チキンの赤ワイン煮込み
材料 分量:4人分
鶏もも肉 大3枚(1枚250g)
  小さじ1・1/2
こしょう 適宜
小麦粉 大さじ4
オリーブ油 大さじ3
にんにく(みじん切り) 大1塊(10g)
玉ねぎ(小角切り) 大1コ(260g)
セロリ(筋を取り、斜め切り) 1本(100g)
赤ワイン 150ml
トマト(皮をむき、種を取って小角切り) 2コ(320g)
ホールトマト 1缶(400g)
ローズマリー(あればドライ) 少々
小さじ1強~
こしょう 適宜
パルメザンチーズ 適宜

<作り方>
1 鶏肉は1枚を6~8つに切ります。分量の塩とこしょうをふり、小麦粉をまぶします。
2 厚手のなべにオリーブ油を入れ、(1)の表面をカリッと焼きます。
3 (2)を取り出し、にんにくをゆっくりと弱火で炒めてから玉ねぎを炒めます。
4 (3)にセロリを入れ、(2)を戻し入れます。
5 (4)に赤ワイン、トマト、ホールトマト、ローズマリーを加えて20分程煮込みます。
6 (5)を塩とこしょうで調味し、仕上げます。
7 皿に盛り、パルメザンチーズを散らします。


(5)デザート
ホワイトチョコムースのフルーツ添え
材料 分量:4人分
ホワイトチョコレート 100g
牛乳 200ml
砂糖 大さじ3
  ゼラチン 2袋(10g)
大さじ4
生クリーム 200ml
季節のフル-ツ 適宜
フルーツジャム 適宜
あればミントの葉 適宜

<作り方>
1 ホワイトチョコレートは、削って飾る分を取り分けて、残りを刻みます。
2 なべに牛乳を入れてかき混ぜながら温め、沸騰したら(1)を加えて完全に溶かします。砂糖も加えて溶かします。
3 (2)に水でふやかしておいたゼラチンを加え、溶かします。
4 (3)を冷水でとろみがつくまで冷します。
5 生クリームを5分立てにし、(4)と混ぜ合わせます。
6 流し缶に入れ、冷蔵庫で冷やし固めます。
7 季節のフルーツやジャムとともに皿に盛りつけます。


7. フランスで料理を習いましょ!  

「ル・コルドン・ブルー」料理学校
1895年に創立した100年以上の歴史を持つ、世界的に有名なフランス料理の専門学校。
現在では世界15ヶ国に25校を構え、18.000人が学んでいます。なかでもパリ校には、食のプロを目指す生徒が世界中から集まってきます。指導するシェフも一流で、ミシュランの星つきレストランでの勤務経験者やコンクール受賞者ばかりです。
1954年には、オードリー・ヘップバーンが、ル・コルドン・ブルーを舞台にした「麗しのサブリナ」の公開のためにパリ校を訪れました。

コルドンブルー料理学校
の前で


~参考文献~
食生活全般論  著者:伊藤華づ枝
新版フードコーディネート論  日本フードスペシャリスト協会
地球の歩き方「フランス」  ダイヤモンド社・ダイヤモンドビック社
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