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インターネット公開文化講座

文化講座

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家庭で楽しむ世界の料理~世界を食する~

栄中日文化センター料理教室講師・食育伝道師・管理栄養士
テーブルコーディネーター
伊藤 華づ枝

イタリアの旅

みなさまは世界の料理をいくつご存知ですか?
今シリーズは、私が世界を旅して食した本場の料理をみなさまにお届けしています。
さぁ、ご一緒に世界のごはんを食べに行きましょう。

第8回は、イタリアの旅です。
イタリアの料理、食文化についてご紹介します。



1. イタリア(イタリア共和国)

面積: 約30.1万km2(日本の約4/5)
長靴のような形をしています。
人口: 約5,886万人(2006年6月、ISTAT)
首都: ローマ
宗教: キリスト教(カトリック)が国民の約97%
その他・キリスト教(プロテスタント)、ユダヤ教、イスラム教、仏教
言語: イタリア語(地域により独、仏語他少数言語あり)
主な都市: 北部... トリノ・ジェノバ・ミラノ・ヴェネチア・ボローニャ
  中部... フィレンツェ・ペルージア・ローマ
  南部... ナポリ・ポンペイ・シチリア島

ヴェネチア・サンマルコ広場にて

「ムラーノ島のヴェネチアン・グラス」
ムラーノ島はヴェネチアより1.5km、ラグーナの中央に位置し「ヴェネチアン・グラス」の島として有名です。
★歴史
ムラーノ島のガラス作りは13世紀末に始まりました。
当時の「ヴェネチアン・グラス」は海運王国ヴェネチア共和国を支えた貴重な外貨獲得製品でした。
そのため、製造方法は厳しく秘密が守られ、職人たちが島を出ることは許されなかったと言います。

ヴェネチアン・グラス

ガラスの塊をピンセットひとつで形作る(馬の形)
 


2. イタリアの食文化

~スローフード運動~
"せかせかしたり添加物が多かったりというものではなく、ゆったりと体に良いものを食べましょう" という運動
* 1986年イタリアのピエモンテ州の小さな村「ブラ」からスタートしました。
* 「ファストフード」のような大量生産の画一的な味に対し、質の良い素材・郷土料理の伝承などを守り続けようという思いを込めて活動が始まりました。
★スローフード3つの指針
(1) 消えていく恐れのある伝統的な食材や質の良い食品、酒を守ること
(2) 質の良い素材を提供する小生産者を守ること
(3) 子どもたちを含め、消費者に味の教育をすること

~イタリア人の食生活スタイル~
★朝食
カフェラッテ、カプチーノなどの飲み物とビスケット、ブリオッシュなどの軽いもので済ませることが多いようです。
★昼食
家に戻って食べる習慣があり、午後2時頃から家族そろって食べます。
主にパスタ、肉または魚などのメイン料理に野菜の付け合せを食べます。
軽く済ませる人はパニーニ(サンドイッチ)などをバールのような店で食べます。
★夕食
軽く果物やチーズ、飲み物で済ませます。
昼食を軽く済ませた人は、逆にパスタ、メイン料理などを食べます。

~イタリア・お食事処~
イタリアを訪れたときの楽しみのひとつとして、食事を挙げることができます。
お店の種類は、高級なリストランテの他、庶民的なトラットリア、気軽に食事ができるピッツェリアやバール、カフェテリアなどいくつかの種類に分かれます。
食事の時間は、習慣的に昼食が12:30から15:00位、夕食が19:30から23:00位の間で、レストランやトラットリアも大体その時間帯にオープンしています。
★リストランテ
  一般的に中級以上のレストラン。料金も少し高めで店によっては服装を気をつけなければいけません。
"オステリア・ダ・フィオーレ" 
(ヴェネチア)
1ヶ月前でも予約が取りにくいほどの人気レストランで、ヴェネチア随一との評判。
店の雰囲気や料理、サービスなど、すべてが調和したレストラン。
★トラットリア
  リストランテよりカジュアルな雰囲気で、料金も少し安めです。
★オステリア
  トラットリアよりも大衆的で気軽に食事やお酒が楽しめます。
★ピッツェリア
  ピザ専門店。パスタやメイン料理を置いている店もあります。
★バール
  イタリア人には欠かせない喫茶店。軽食やアルコールがあります。
"ハリーズ・バー"(ヴェネチア)
作家ヘミングウェイが足繁く通った場所として有名。
ピーチのカクテル"ベリーニ"と"カルパッチョ"が誕生した店として知られています。
★メルカート (イタリアの市場)
  食料品、衣料品、日用品からアンティークものまで何でも売っている青空市場です。
フルーツの市場 魚の市場


3. イタリア・主な地方の食の特色!!

イタリアの食事はどこで何を食べても美味!
その中でも、各地方にある様々な名物料理はその地の食材をふんだんに使いおいしさ格別です。
そんな地方色特色をご紹介します。

~北 部~
★ピエモンテ州 (トリノ)
  山菜の宝庫です。特にイタリア料理でよく知られている白トリュフやポルチーニ茸が有名で、他の野菜の栽培も盛んです。
★リグーリア州(ジェノバ)
  都市の名前の通り、バジリコで作られたペーストであるジェノバが有名です。
★ロンバルディア州(ミラノ)
  水田が広がり、米の産地です。酪農も盛んであり、バターやチーズも生産されます。
リゾットやクリスマスによく食べられるパネトーネはミラノが発祥の地です。
★ヴェネト州(ヴェネツィア)
  水の都と言われるヴェネツィアは、魚介類が豊富です。
  ...ジェノバ...   ...ヴェネツィア...
スパゲティ・ジェノバソース 魚介のグリル

~中 部~
★エミリオ・ロマーニャ州(ボローニャ)
  生ハム、パルメザンチーズ、バルサミコ酢が特産です。
都市の名前の通りボローニャソーセージが日本では、なじみがあります。
★トスカーナ州(フィレンツェ)
  キアーナ渓谷で飼われているキアーナ牛はイタリアを代表する牛です。
★ラツィオ州(ローマ)
  首都ローマのある州では、日本の東京と同じように様々な地方料理が食べられます。
  ...フィレンツェ...   ...ローマ...
キアーナ牛のステーキ ステーキ・ペンネ・リゾットなど

~南 部~
★カンパニオ州(ナポリ)
  豊かな自然に恵まれイタリア料理の代表である、トマト料理の発祥地です。
海にも接しているため魚介類も豊富にあります。
★シチリア州
  イタリア先っぽのすぐ横にある島。島中にオリーブ、ぶどう、柑橘類が実っていて、イタリア料理には欠かせない食材ばかりです。
近海でとれるマグロ、イワシなどの魚介類にも恵まれています。


4. イタリア食材のいろいろ

★パスタ
  デュラム小麦のセモリナ(粗挽き)を水で練ったパスタはイタリア料理にとって欠かすことのできない食材です。
イタリアではパスタだけで食事を終えることは少なく、そのため飲食店でもピッツェリア(ピザ専門店)はあってもパスタ専門店はほとんど見かけません。
家庭におけるパスタは"主婦の腕の見せ所"でもあるといいます。
<パスタの種類>
パスタの種類は非常に多く、イタリア国内だけでも100種以上のパスタが作られています。
スパゲッティ...直径1.8mm前後。スパゲッティとは「細いひも」という意味。
ペンネ...ペン先の形をしたパスタ。ペンネとは「ペン」の意。直径約1cm、
長さ5~6cm程度。
ファルファッレ...蝶の形のパスタ。ストゥリケッティとも言います。
フジッリ...「糸巻き」が語源だと言われるねじり型のパスタ。エリーナとも言われます。
左上:フィジリ
右上:ファルファッレ
左下:ペンネ
右下:スパゲッティ
<ソースのベース>
南では主にオリーブオイルが使用され、北ではバター・チーズが多く使用されます。

★オリーブオイル
  オリーブ油もまた、イタリア料理には欠かすことのできない食材です。
市販されているオリーブ油は「ヴァージン・オリーブオイル」か「ピュア・オリーブオイル」の2種類がほとんどですが、ほかにも製法や酸化度によっていくつかに分類されています。
・ヴァージン・オリーヴオイル... 精製を行わない搾ったままのオリーブ油で、酸化度が1%以下のものをエクストラヴァージンオイルといい、最高級とされています。

★きのこ
 
・ポルチーニ... 食用きのこの王様と言われています。
オーブン焼きやソテー、マリネなど料理法はさまざまで乾燥品はリゾットや肉料理によく使われ、生のものもサラダなどにそのまま入れて使われます。
・白トリュフ... トスカーナ、ロマーニャ、ピエモンテ州が主な産地です。
加熱すると風味が損なわれてしまうので、生のまま使われることが多いです。

★トマト
  イタリアのトマトは、16世紀にスペインから伝わりました。当時のトマトは"ポモドーロ"と言われ鑑賞用にされていました。食用として食べられるようになったのは19世紀以降で、ナポリで食べられるようになったのが始まりです。
やがて、パスタやピッツアと合わせて使われるようになり、生食よりもソースとしての需要が増えていきました。そのため、ホールトマトやピュレなどの加工の技術や、加工に適した品種の育成が進み、トマトの加工産業が発展していったのです。


5. イタリア料理を作りましょう!! (伊藤華づ枝のオリジナルレシピから)

 ピッツァマルゲリータ

■材料(分量:4人分)
強力粉 250g
ドライイースト 小さじ1
ぬるま湯 160ml
岩塩 小さじ1
オリーブ油(生地用) 大さじ1
モッツァレラチーズ 100g
パルメザンチーズ(粉) 大さじ2
(A)
トマトソース缶 1/2缶(145g)
オレガノ(乾) 小さじ1
小さじ1/4
ほうれん草
(あればサラダ用)
80g
生ハム 40g(6枚)

■作り方
1. 強力粉の半分とドライイーストをボウルに入れ、ぬるま湯をドライイーストにかけるように加えて、木べらでドロッとするまでよく混ぜます。
2. 1)に残りの強力粉・塩・オリーブ油を加えて、手でザッとひとまとめにし、なめらかで弾力がでるまで(5~10分間程度)こねます。
3. 2)を表面がきれいになるように丸めてボウルに入れ、ラップをかけて暖かいところで発酵させます。約40分間~1時間で約2倍の大きさになります。(室温が低いと1時間半位かかることもあります)
4. ふくらんだ生地をこぶしで押してガス抜きをし、包丁で半分に切り、さらに半分に切って4等分にします。それぞれ表面がきれいになるように丸め、ぬらして固く絞ったふきんをかぶせて15分間休ませます。
5. モッツァレラチーズは5ミリ程度にスライスしてから、一口大に切ります。
6. 4)の生地を薄くのばし、オーブンシートを敷いた天板に並べます。
7. 6)の上に混ぜ合わせた(A)をぬり、4~5cm長さに切ったほうれん草とちぎった生ハムをのせます。モッツァレラチーズをちらし、パルメザンチーズを全体にふります。
8. 220℃に余熱しておいたオーブンで、生地のふちに焼き色がつくまで8~10分間焼きます。

 アクアパッツア(荒れ狂う水という意味の料理名)

■材料(分量:4人分)
サワラ
(3枚おろし・100g)
4切れ
小さじ2/3~小さじ1
こしょう 少々
オリーブ油 大さじ2
にんにく
(みじん切り)
小1塊
玉ねぎ 1/2コ(150g)
ミニトマト 16コ
あさり
(大きめのもの)
200g
オリーブ油 大さじ2
水(または白ワイン) 250ml
乾燥バジル(あれば) 少々
小さじ1/3
こしょう 少々
バジルの葉
(又は青じその葉)
大きい葉7~8枚

■作り方
1. サワラに分量の塩とこしょうをふります。
2. フライパンにオリーブ油を入れ、(1)を両面カリッと焼きます。
3. 2)のフライパンを洗ってオリーブ油を足し、弱火でゆっくりとにんにくを炒め小角切りの玉ねぎも加えて炒めます。
4. 3)にヘタを切り落としたトマトと分量の水、アサリも加えてフタをして蒸し煮します。
5. アサリの貝が開いたら、(2)を戻し入れ、塩とこしょうで調味します。
6. バジルを手でちぎって加えます。

 マチュドニア(イタリアのフルーツポンチ)

■材料(分量:4人分)
グレープフルーツ
(ルビー)
1コ(450g)
りんご
(又はいちご)
1/2コ
キウイ 1コ
パイナップル
(輪切りのもの)
4枚(300g)
巨峰(あれば) 8コ(100g)
梨(大) 1/2コ
(A)
200ml
砂糖 100g
レモン汁 大さじ1~2
マラスキーノ
(又は好みの洋酒)
大さじ3

■作り方
1. グレープフルーツは身取りして、適当な大きさにちぎります。
りんご半分は皮のついたまま、半分は皮をむいて一口大に切ります。
2. キウイは輪切り又は半月切りにします。パイナップルは1枚を6つに切ります。
巨峰は皮のついたまま、半分に切ります。梨は皮をむいて一口大に切ります。
3. ボウルに(A)をよく混ぜ合わせます。
4. 1)(2)を(3)に漬け込みます。冷蔵庫で半日くらい冷やすと味がよくなじんで更においしくなります。
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