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インターネット公開文化講座

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エプロン一年生さんの為の基本クッキング

郷土料理研究家
栄中日文化センター提携 インターティアラ・お料理サロン 主宰
伊藤 華づ枝

アルコールの種類とその活用法 ~家庭で楽しむカクテル~

これから料理を学びたい人・お料理大好きな人へ
このページでは、料理の基本やその逸話などを、料理法だけでなくいろいろな角度からご紹介します。

これまでに、基本の料理道具や身だしなみ、料理をおいしく仕上げる調味料の扱い方、野菜、魚介類、肉類の切り方、だしのとり方、調理用語などについて記し ました。第7回目はアルコールの種類とその活用法、家庭で楽しむカクテルの作り方をご指導します。

アルコールがとても身近な存在になり、その種類や用途は年々増すばかりです。世界各国から様々なアルコールが輸入され、いつでも手軽に手に入るようになり ました。ワインブーム、焼酎ブームなど、多くの女性にも親しまれる一方で、何となく飲んでいるけれどアルコールについてはよくわからないという人も。アル コールの特徴を理解し、上手にそしてちょっとお洒落に付き合いたいものです。



◆アルコールの種類◆

■醸造酒:糖質を酵母の働きによりアルコール発酵させて造ったもの

*日本酒(清酒)(写真1参照)
米、米麹を原料とした日本特有のお酒。産地や醸造元により、辛口から甘口まで色々な種類があります。
料理には、肉や魚の臭み消し、炊き込みご飯やつゆ、煮込み料理など様々な用途で利用されています。
(写真1)

*ビール・発泡酒(写真2参照・左からビール、発泡酒、第3のビール)
主原料である麦芽の使用率が、原料全体の2/3以上のものを「ビール」、それ以下のものを「発泡酒」と定めています。
また第3のビールとは、麦芽の代わりに大豆や小麦などを使うことで、酒税法ではビールや発泡酒ではなく、「その他の雑酒」または「リキュール類」に位置づ けられるため、低い価格設定で販売されるアルコール飲料のことをいいます。
(写真2)

*ワイン(写真3参照)
ブドウから造られたお酒。赤、白、ロゼワインの他、スパークリングワイン(発砲性ワイン)(写真4参照)も人気。スパークリングワインの中でも、フランスのシャンパーニュ地方でとれたブドウを使い、「ビン内二次発酵」という製法で造られたものを「シャンパン」と呼びます。
(写真3)
(写真4)

■蒸留酒:醸造酒を蒸留させたもの

*ウイスキー、ブランデー(写真5参照)
ウイスキーの原料は、大麦やライ麦、トウモロコシなどの穀類、ブランデーは果実を原料としています。ソースの香りづけやお菓子作り(写真6参照)など幅広く使えます。

(写真6)
ドライフルーツのブランデー漬け
(写真5)

*焼酎(写真7参照)
日本固有の蒸留酒。蒸留方法により無色透明で雑味の少ない「甲類」と風味豊かで味わい深い「乙類」に分類されます。果実酒作りには、「甲類」のホワイトリカーが適しています。(写真8参照)「乙類」とは、芋焼酎、麦焼酎、そば焼酎といった本格焼酎のことです。

(写真8)
<彩り果実酒>
愛知県共済 インターネット文化講座 達人に学ぶ「手作り食品のすすめ」H16.5月号参照
(写真7)

*ウォッカ、ドライ・ジン(写真9参照)
主原料は穀類です。無色透明でクセがないため、どちらもカクテルのベースとして好まれています。
(写真9参照)

■混成酒:蒸留酒に香料、草根、糖質などを加えたもの。総称して「リキュール」と呼ばれています。

*カンパリ(写真10参照)
ビターズ(苦味酒)の一種。スピリッツをベースにビターオレンジと数種類の薬草を配合して作ったものです。イタリアのカンパリ社の製品で、製法は門外不出とされています。
(写真10参照)

*カシス(写真11参照)
黒すぐりの果実を原料としたリキュール。甘い香りと魅惑的なワインレッドがとても美しく、多くのカクテルに使われています。
(写真11参照)

*コアントロー(写真12参照)
オレンジの果皮を主原料とした甘い芳香のリキュール。別名ホワイトキュラソーとも呼ばれます。カクテルはもちろん、お菓子の風味付けにもよく使われます。(写真13参照)

(写真13)
生クリームの風味付け
(写真12)

*モーツァルト(写真14参照)
モーツアルトの生誕地オーストリアのザルツブルグで作られるチョコレートリキュール。カクテルやチョコレート菓子、またそのままチョコレートソース(写真15参照)としても楽しめます。

(写真15)
バニラアイスのチョコレートソースがけ
(写真14)

*カルーア(写真16参照)
コーヒーリキュールの代名詞としてとても人気があります。飲み物やお菓子の風味付けに使われます。
(写真16参照)

*ラ・トマト(写真17参照)
カゴメ㈱のトマトを使ったフレッシュな香りのトマトリキュール。
ロックやソーダ割りなど、飲む以外にもトマト料理などにも使います。

(写真18)
トマトソースの風味付け
(写真17)

◆家庭で楽しむカクテル◆

カクテルを家庭で楽しむ人が増えています。自分好みにアレンジし、気軽に飲めるところが魅力ですね。
私も旅行から帰ったときは、現地の飲み物を思い出しながら新しいレシピを作っています。今回は材料も手に入りやすく、簡単で飲みやすい世界各国のカクテル をご紹介しましょう。カクテルに酔いながら、自宅で海外旅行気分を味わってみてはいかが?


①日本代表

「華・情熱」
華づ枝オリジナルカクテル。バレンタインなどの特別な日に大切な人と是非どうぞ。
(写真19)

②ロシア代表

「ソルティドッグ」
ロシアの代表的なお酒ウォッカを使用。グラスにつけた塩が本格的に見えますが、実はとっても簡単にできるのです。
(写真20)

③イラン代表

「アブドゥーグ(Abdough)」
古い時代からイランで飲まれていたというカクテル。アブは水、ドゥーグはヨーグルトという意味です。マイルドでさわやかなテイストです。
(写真23)
※ヨーグルトドリンクを使用した場合は甘くなります。

④オーストリア代表

「ホットモーツァルトミルク」
オーストリアのチョコレートリキュールを使用。今の季節にピッタリ、やさしい味のホットカクテルです。もちろん冷たいミルクでもおいしくいただけます。
(写真24)

⑤ドイツ代表

「レッド・アイ」
ドイツといえばビール、ということでビールを使用。とても飲みやすく、お酒も好きだけど美容と健康も気になるという人に最適です。
(写真25)

⑥イタリア代表

「カンパリ・オレンジ」
イタリアのカンパリを使用。彩りも美しく、太陽のようなカクテルです。
(写真26)

⑦フランス代表

「カシス・ウーロン」
フランス産のカシスリキュールを使用。ジュースで割るよりサッパリといただけます。
(写真27)

⑧スペイン代表

「サングリア」
サングリアとは、赤ワインに様々なフルーツを加えたスペイン・アンダルシア地方の代表的な飲み物です。我が家では、ホームパーティーに欠かせない存在です。
(写真28)

⑨メキシコ代表

「カルーア・豆乳」
メキシコ産のコーヒーリキュールを使用。豆乳が苦手な人でもおいしくいただけます。
(写真30)

⑩キューバ代表

「モヒート(Mojito)」
キューバでよく飲まれているカクテル。ミントのさわやかな香りが爽快で、文豪ヘミングウェイも愛したといわれています。
(写真32)
エプロン一年生さんの為の基本クッキング
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