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エプロン一年生さんの為の基本クッキング

栄中日文化センター料理教室講師・食育伝道師・管理栄養士
テーブルコーディネーター
伊藤 華づ枝

揃えておきたい食器類 ~洋食器とその盛り付け方~

これから料理を学びたい人・お料理大好きな人へ
このページでは、料理の基本やその逸話などを、料理法だけでなくいろいろな角度からご紹介しています。

これまでに、基本の料理道具や身だしなみ、料理をおいしく仕上げる調味料の扱い方、野菜、魚介類、肉類の切り方、だしのとり方、調理用語、アルコール、香 辛料、チーズなどについて記しました。そして先回の揃えておきたい食器類~和食器とその盛り付け方~に続き、第11回目は揃えておきたい食器類~洋食器と その盛り付け方~のお話です。

洋食器と聞くとついつい身構えてしまう人もいるのではないでしょうか。様々な形や色のものがありますが、普段私たちが食事をする際に一番よく使われている のがこの洋食器です。身近でよく使うものだからこそ、特徴や種類などを知り、上手に買い揃えるとよいですね。


◆洋食器◆

洋食器(磁器)は中国からお茶(紅茶)と共に西洋へと伝えられました。磁器の美しい色合いと東洋の強い憧れと相まって、磁器は英語で「チャイナ」と呼ばれています。
そして、東洋の陶磁器に魅せられたヨーロッパの王侯貴族の熱意さが洋食器の発展を支えたと言われています。

まずは、基本の洋食器の種類について説明しましょう。

<基本の洋食器>
テーブルアイテム(テーブル上で使う洋食器やナイフ&フォークなど)にはパーソナルアイテム(ひとりが食べるのに必要な道具)とサービスアイテム(みんなが共有する道具)に分けられます。

<パーソナルアイテム>

ディナー皿(直径27cm)(写真1)
最もよく使うお皿。前菜、主菜それぞれの一品料理を盛り付けるときに使用するお皿です。
サラダ / デザート皿(直径21cm前後)
サラダやケーキだけではなく、朝食用やライス用にも使用できます。ディナー皿と2枚重ねたままで、サラダやオードブルをいただく場合もあります。
スープ皿(直径20cm前後。または「シリアルボウル」でも良い)
深さがあるため、スープだけではなく、シチュー(煮込み料理)やパスタにも使用できます。ディナー皿と重ねて使うと豪華ですので、できれば同じパターンのものをおすすめします。
「シリアルボウル」=直径15cm前後。深さは4cmくらいのものが便利です。
シリアル(コーンフレーク)にはもちろん、スープ、サラダにも使用できます。
ムースやババロアなどのやわらかいデザートやアイスクリーム、シャーベットを盛るのにもおすすめです。
カップ&⑤ソーサー
ソー サーとパン皿を兼ねているものがあります(へりのないもの)。このカップ&ソーサーは他のお皿と同じパターンで揃えなくても、それぞれに趣があって良いも のです。また、カップ&ソーサーにはコーヒー用(写真2)と紅茶用(写真3)があります。コーヒー用は冷めにくいように口が狭く、縦長なのに対し、紅茶用 は紅茶の美しい色を楽しむために口が広く、深さも浅くなっています。最近はコーヒーと紅茶の両方に使える兼用タイプが一般的となってきています。(写真 4)
パン皿(16cm前後)(写真5)
カジュアルな食事では省略してもよいでしょう。取り皿としても使用できます。

以上パーソナルアイテムは「ファイブピース」=「テーブル5」と呼ばれています。
(写真2) (写真3) (写真4)
(写真5) (写真6) (写真7)

<サービスアイテム>

「プラター」(=オーバルプレート)(写真6)
盛り皿のこと。長方形のものもありますが、一般的には楕円形が主流です。
「サラダボウル」(写真7)
盛り鉢のこと。付け合せの生野菜や温野菜を盛るのに使います。
サイズは直径20~25cmの深めのボウルが使いやすいでしょう。
「ベースプレート」(=プレゼンテーション皿/サービスプレート/位置皿)
フォーマルなテーブルセッティングをするときに、着席する位置をわかりやすくするために置きます。サイズは30cm前後。
ティーポット、シュガーポット、ミルクピッチャー  など

【おすすめ食器購入術】
<ポイント1> まずは普段使いの器から
「器を買いたいけれど、どんなものを選んだら良いの?」、「どれ位の予算をしたら良いの?」と悩んでしまう人は少なくありません。
器は楽しみながら買い求めるものです。少しずつ、まずは普段使いのものを揃えるとよいでしょう。
<ポイント2> 色は白がおすすめ
色 は、基本的に白やクリーム系をベースにした透明感のあるものをおすすめします。これは、和食器を買い求める場合も同じです。白でなくては使えないというこ とではありませんが、白は料理を美味しく見せてくれる効果もあるのですよ。レストランのシェフの中には、白しか使わないというこだわり派もたくさんいるく らいです。
白のお皿を基準にすれば、どんな色のテーブルでも違和感なく変えられるのが魅力的。他のアイテムとの相性も良く、他のアイテムとの遊び甲斐もあるのでぜひ おすすめです。まずは、白地に金縁やボーダーのクラシックな柄のものを揃え、次に少し個性のあるエレガントやモダンテイストの食器を増やしていかれてはい かがでしょうか。
<ポイント3> 収納性のある形やサイズを
最 近は様々な形の器が出回っています。丸い皿ばかりでなく、四角や変形のものも多い上、サイズもバラバラです。洋食器を楽しみたいと言う人は、どうぞサイズ にこだわってください。同じサイズのものなら洗うときも楽ですし、変形のものは重ならないことが多く、すぐに棚が満員御礼となりかねません。

「すっきりと重なる器」(写真8)ということも大切なポイントです。
日本の家庭では、色と形がバラバラな寄せ集めの食器が多いことに気づきます。ひとつひとつの料理は映えても、収納性に欠けています。食器棚がグチャグチャ で、取り出しにくければ、せっかくの食器も陽の目を見ることなく、楽しみは半減ですよね。
(写真8)
<ポイント4> 食器はフルセットで買わない、衝動買いもしないこと
普 段使いの食器として一般的な家庭では、ディナープレート、サラダプレート、ティーカップ&ソーサー、マグカップ、水のみグラス、基本のカトラリー(ナイ フ、フォーク、スプーン)などをひとまず用意すれば十分です。そして、順次料理のレパートリーが増えるごとに、買い足す方法がおすすめです。色柄が全く同 じのディナーセットはフルコースの食事をするときには便利ですが、家庭では使用する機会が一般的には少ないものです。「オープンストック(バラ売り)」で 買うと良いでしょう。まずは、普段の生活をエンジョイさせる器を購入することの方が、喜びも大きいのではないでしょうか。
基本の食器は、今後何年間も一緒に我が家に住み着くものですから、衝動買いは絶対に避けたいものです。「あら、ちょっといいわね」くらいの軽い気持ちで 買ったものは、洋服もそうですがすぐに飽きてしまいます。本当に気に入ったもので、お客様用としても使えるセミフォーマルなグレードのものを揃えていくの が実用的です。

◆ガラス器◆

ガラスの始まりは、紀元前16~15世紀頃のメソポタミアといわれています。
そして、エジプトに伝わり、アクセサリーや香油瓶、壷などが作られるようになりました。

ガラス器(写真9)というとまず思い浮かべるのはグラス類ではないでしょうか。
ここでは、グラスの種類についてご説明しましょう。
(写真9)

覚えておきたいグラスの種類(写真10)

★ワイングラス・・・一般にアルコール度数が高いほど小さめのグラスを用います。

白ワイン用グラス(写真11)については、冷やして飲むことが多いため、ワインの温度が上がらないように小さめ、赤ワイン用グラス(写真12)では、高級なワインほど大きめのグラスが用いられます。豊かな香りを高めるために大きな形をしているのが特徴的です。
(写真11) (写真12)

★ゴブレット(写真13)・・・レストランでは水を飲むグラスために用いられるほか、ビールやソフトドリンクを飲むときにも使われます。
(写真13)

★シャンパングラス・・・高さが低く浅いクープシャンパングラス(写真14)と、発泡性を促進するフルート型シャンパングラス(写真15)があります。
(写真14) (写真15)

その他に、
カクテルグラス(写真16) リキュールグラス(写真17)

オールドファッションドグラス(オンザロック用)(写真18)
などがあります。

【ガラス器の選び方と揃え方】
初めて買うガラス器は、どんな皿やクロスにも合わせやすいシンプルなものにしましょう。
グラスにはいろいろな種類があり、いくつも欲しいと思ってしまうものです。しかし、まずはシンプルなものを揃えましょう。
何にでも使えるグラスを・・・と考えているなら、ワイングラスを買うことをおすすめします。
水やソフトドリンクはもちろん、デザート、アイスクリーム、サラダ、オードブル、果物など、
何を盛るのにも活用できます。(第9回チーズを学んでワインでおもてなし~グラスに料理を盛り付ける~参照)いろいろなところで使っている情景を思い浮かべながら選ぶのも楽しいですね。
選び方のポイントとしてはまずグラスの色。赤ワインやウィスキーなど色を楽しむ飲み物なら、透明なものを選びます。透明グラスの命は、なんといっても美し い輝きを放つこと。中でもクリスタルのガラスは透明度が高く、照明を受けて美しく光り輝きます。ただし、値段が少し高めなので、取り扱いにはくれぐれもご 注意くださいね。

◆カトラリー◆

カトラリー:シルバーウエア(銀器)、フラットシルバーとも呼ばれ、ナイフ、フォーク、スプーンのことをさします。(写真19)
こだわりで選んだ食器やグラスには、こだわりで選ぶカトラリーを添えたいものです。食器に比べて脇役になりがちですが、デザインが豊富で、価格も手軽なも のから高価なものまでさまざまな種類があります。食器やグラスとのコーディネートを考えて購入するとよいですね。
(写真19)

<選ぶポイント>
①サイズ
手になじみやすいか、動かしやすいか、食べやすいかなどの機能性
②デザイン
最初に揃えると良いのは、どんな食器やグラスにも合わせられるシンプルなもの

◆盛り付け上手をめざしましょう◆

洋食器には和食器と違う風情があり、盛り付け方にも特徴があります。美しい食器に乱雑な盛り付け方ではがっかりしますね。華やかな食卓を飾るために、盛り付けの上級者をめざしましょう。

洋風の盛り付けの基本は、平らなプレート盛りです。
洋風料理の盛り付けは、難しい決まりはありません。楽しく盛りつけることが最大のポイントです。そしてお皿をキャンパスに見立ててイメージを膨らませ、美的センスを磨きましょう。

★サラダのかわいらしい盛り付け方(写真20)
豆腐のサラダを立体的に、そして色とりどりでカラフルに盛り付けました。
ガラスの大きめな器をピンクのプレートにのせて、涼しいイメージにしてみました。
(写真20)

★パスタの盛り付け方(写真21)
平らな器にぺタッと広がらないように、立体的に盛り付けます。
(写真21)

★メイン料理の盛り付け方(写真22)
メイン料理は存在感を出すために立体的に盛り付けます。
野菜と魚を交互に重ねてミルフィーユ仕立て(重ね盛り)にしてみました。
青味を添えることで動きを出しています。
(写真22)

★魚料理の盛り付け方(写真23)
切り身の魚は基本的に皮目を下にして盛り付けますが、金目鯛などの皮目が美しい魚の場合は、皮を上にして盛り付けるとよいでしょう。
ハーブ類をちょっとあしらうと、料理がグッとおしゃれな印象になります。
(写真23)

★スープの盛り付け方(写真24)
スープはやはりスープカップが一番盛り付けしやすいものです。
鮮やかなトマトソースの赤を引き立たせるために、白のスープカップに盛りました。
この器はパリにある世界的に有名な料理学校・コルドンブルーのものです。
(写真24)

★デザートの盛り付け方(写真25)
この器はピクルスプレートと呼ばれるものですが、デザートを盛ってもすてきです。白の器に黄、赤、緑と色を加えると、こんなにもさわやかな雰囲気に仕上がります。
(写真25)
エプロン一年生さんの為の基本クッキング
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