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旬のオリジナルクッキング

郷土料理研究家
栄中日文化センター提携 インターティアラ・お料理サロン 主宰
伊藤 華づ枝

ミョウガご飯

このページでは、『今まさにこれが話題・旬!』という食材をとりあげ、大切なお客様や、家族の記念日などに作りたい、おしゃれレシピをご紹介しております。第11回目は「ミョウガご飯」のご紹介です。

この季節、冷たいそうめんや冷麦に、欠かせない薬味のひとつがミョウガです。一般的にミョウガは、刺し身のつま・天ぷら・汁の実・酢の物などに添えられ る、香味野菜として知られてきました。しかし一方で、栄養的にはあまり価値の認められない、というよりは、お年寄りが好きな、嗜好品程度の野菜としか考え られていませんでした。

若者にとっては、「どちらかと言えば、どうでも良い野菜のひとつ」で「あまり好んで食べたくはない」食材だったのではないのでしょうか。

この背景には、有名な落語の「ミョウガ宿」があり、宿の主人が客が何か大切な(例えば財布のような)忘れ物をして行くようにと、セッセとミョウガを食べ させたというくだりがあるように、これを食べると物忘れするというように思われていたからです。(もっとも、この落語では、客は財布を忘れずに、宿賃を支 払わずに帰ってしまったというオチがついていますが)

しかし近年、このミョウガの香り成分であるαテレピンがその辛味と共に、体内のホルモンバランスを正常に保つことが判明し、また、食物繊維を多く含むこ とから、成人病予防の健康野菜として注目され始めているのです。まさに、わき役が主役となって、踊り出た感さえする野菜なのです。

そこで今日は、このミョウガをたっぷりと食べられるように、薄味で炊いて、香りご飯に仕上げてご紹介しましょう。何もかも、イヤなことをすっかり忘れさ せてくれるような高貴な風味に仕上がります。それにしても、大切な方をお招きしておきながら、ご飯を炊き忘れたということのないようにだけは、くれぐれも お願いします。

ミョウガご飯
<材料・4~6人分>
2カップ
A だし汁 2・1/3カップ
大さじ2
B しょうゆ 大さじ1
小さじ1/2
花みょうが
(1コ・20g)
10~12コ
油揚げ 2枚
C だし汁 1/4カップ
しょうゆ 大さじ1
小さじ1/3
みりん 大さじ1

<栄養価計算数値>
エネルギー:229kcal
たんぱく質:5.8g
脂質:1.9g
塩分:1.5g
<作り方>
1. 米は洗って、(A)に40分~1時間程漬けておきます。
2. 炊く直前に(B)を加え(早くから入れるとご飯に芯ができやすい)普通に炊きます。
3. ミョウガはうす切り、油揚げは油抜きして(C)で汁けが少なくなるまで煮ます。
4. (2)の炊き上がりに(3)をのせて10分程蒸らします。
5. さっくりと混ぜて器に盛ります。
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